皆さんこんにちは。
世界史の学習は順調でしょうか。
目次
「用語を一面的にしか理解・記憶していない」なら用語集を活用した学習をする
読者の皆さんは教科書通りの順番で、世界史の通史学習を着実に進めていることと思います。
問題の解答を確認すると、きちんと学習したはずの用語が並んでいるにもかかわらず、なぜか正答できない……。
これは世界史受験生がよく直面する困難の一つであり、原因はいくつか挙げられます。
その対策はこちらの記事で紹介していますので参考にしてください。
▼「世界史用語集を使った効果的な世界史学習とは」
テーマ史は入試世界史の出題の基本。出題形式に慣れることが重要
世界史の点数が取れない、それ以外の理由として世界史の「テーマ史」の出題形式に慣れていないことが挙げられます。
ですが、共通テストをはじめ、世界史の入試の出題の基本はテーマ史であり、その攻略は避けて通ることはできません。
「世界史×感染症」で見るテーマ史の学習
それでは具体例を挙げながらテーマ史の対策を検討してみましょう。
近年では一連のコロナ騒動を受け、感染症への関心が高まっていますが、「世界史×感染症」という切り口はテーマ史の王道の一つです。
2021年の共通テスト本試験(第1日程)第3問でも、ペスト(黒死病)に関連する出題がありましたね。
▼2021年共通テスト本試験(第1日程)の問題はこちらから
このように2021年共通テストでは史上最も有名な中世ヨーロッパでのペスト流行が出題されましたが、ペストの流行自体は様々な時代・地域で見られました。
6世紀の東ローマ帝国とペスト
例えば6世紀の東ローマ帝国です。
そして最終的な死者数の合計は、当時の帝国人口のおよそ4割に迫るほどでした。
この「ユスティニアヌスの疫病」による人口減少は税収のダウンを招き、国力衰退をもたらしました。
ユスティニアヌスが夢見たローマ帝国再建の夢はこうして潰えたのです。
中国・隋王朝とペスト
また同じ頃、中国の隋王朝でもペストが流行しています。
これはちょうど大運河が完成した時期と重なっています。
当時は疫病や飢饉の発生は皇帝の徳が足りないことに原因があるからだと捉えられたため、農民反乱を招くこととなり、隋王朝は滅亡するのでした。
テーマ史は通史学習がある程度終わった段階で一気に行う
一見つながりの薄そうな用語同士が、あるテーマのもとに繋がりを見せるところに楽しさを見出してもらいたいところです。
このようなテーマ史の学習は、ある程度の通史学習が終わった段階で一気に行うことが望ましいです。
「テーマ史」に特化した参考書としては、『ポイントレクチャー テーマ別世界史』(山川出版社)や、『イチから鍛える世界史 発展編』(学研プラス)があります。
後者の別冊付録では、頻出テーマ史がまとめとして収録してあり、オンライン予備校「学びエイド」では内容解説の動画も配信中です。
そしてYouTubeもぜひ活用しましょう。
YouTubeの予備校「ただよび」では、世界史のテーマ史講義が35本無料で公開されています。
こうした参考書・映像授業で扱われている主要なテーマを一通り学習したら、あとは世界史の入試問題をバリバリ解くだけでテーマ史対策は十分です。