
こんにちは。日本史の河原です。
今回は文化史の勉強法について解説したいと思います。
皆さんの中には、「文化史を後回しにしちゃったから夏に覚えないと!」と焦っている方もいるかもしれません。
しかし、いざ取り組んでみようと思っても「覚えることが多い上に、似たような作品がたくさんあって全然覚えられない」という悲鳴を毎年のように受験生から聞きます。
そこで、今回は文化史が苦手な方へ向けて、どうすれば得点に結びつく知識が身につくのか解説したいと思います。
目次
文化史が苦手になる理由
勉強法の解説に入る前に、受験生がなぜ文化史を苦手にするのか掘り下げていきましょう。
多くの受験生を指導してきて文化史が苦手になる理由は以下の2点と考えています。
- 興味が持てない
- 得点に結びつく覚え方をしていない
①文化史に興味が持てない
文化史って学校でも用語に軽く触れるだけでしっかり解説されないという話をよく聞きますが、本来文化史というのは面白いものだと僕は思っています。
つまり、文化史というのはわかれば面白いし、並んででも本物を見たくなるようなものなのです。
文化史が楽しくなるような学び方をすれば、周りにも差をつけることができますし、将来にもつながる教養を得ることができます。
②得点に結びつく覚え方をしていない
もう一つが得点に結びつく覚え方をしていないです。
多くの受験生ががんばって一問一答等で文化史を覚えるのですが、いざ模試や過去問を解くと思いのほか点が取れないことがあります。
用語の暗記だけでは得点に結びつかない
実は文化史はただ人物名や文化財などの用語の暗記だけでは、得点に結びつかないのです。
文化史の問題は、文化区分ごとに用語が整理されているかが問われます。
だから、ただ文化史の用語を覚えるのではなく、その用語が何文化に属するのか整理する必要があるといえるでしょう。このあたりのコツを次章で解説したいと思います。
文化史を攻略する「理解→暗記→演習」の3ステップ
ここまで解説した文化史が苦手になる理由を踏まえながら、文化史の攻略法を解説しましょう。いつも解説しているように、理解→暗記→演習の3ステップは同じです。今回は文化史に置き換えて解説したいと思います。
「用語→文化区分」の形で覚えるために文化史を「理解」する
文化史も理解が大切です。
もし、あまり文化史を解説されなかったのであれば、このサイトで佐京先生が解説されているので、その解説を読みながら文化史の流れを理解するといいでしょう。
その際に、それぞれの文化区分ごとにしっかりどんな文化かを自分で説明できるようにしましょう。しっかりイメージを持つと、さきほど解説したように、「用語→文化区分」の形で覚えやすくなります。
美術史を深めるために『国宝の解剖図鑑』を活用する
また、美術史が苦手であったり、もっと興味を持ちたい方は、『国宝の解剖図鑑』もおすすめです。
これは国宝の作品を100点に絞って絵を使って解説した本で、それぞれの作品の特徴や見どころが解説されています。ここに書かれている情報を覚える必要はありませんが、作品をより深く理解することができるので、覚えやすくなるでしょう。
②文化区分を意識しながら暗記する
ある程度、文化や作品の特徴が理解できたら、今度は一問一答等で暗記をしましょう。この時に、文化区分を意識しながら覚えることを忘れないでください。
文化史はとくに完璧に覚えようとすると挫折するので、覚えようとした範囲の6割くらい覚えられたら、次に進みましょう。
③問題演習を通して
文化史は特に演習が重要です。文化史は一問一答的な問題よりも正誤判定問題をはじめとした選択問題で出題されることのほうが多いためです。
できるだけ多くの問題を解いて、間違えた用語はしっかりその都度覚えるようにしましょう。
変にこだわって色々情報を足すと作業になってしまいます。しかし、受験生は時間がありませんから、覚えることにフォーカスしましょう。
夏休みに文化史をまとめて勉強する人は時間の確保を!
いかがだったでしょうか。
最後に夏休みに文化史をまとめて勉強しようと思っている方に注意喚起です。
十分に時間を確保したうえで、今回話したことに気をつけて学習すれば、必ず文化史も得点源にできます。がんばってくださいね!