数学Ⅲの公式との正しい向き合い方【公式の意味を考え理解する】

どうも, みなさんこんにちは。
高橋佳佑です。

今回は数学Ⅲの公式との向き合い方についてお話します。
IAIIBの公式とリンクするものあるので, 似た式を見たらその分野を振り返ってみると良いでしょう。

高校数学全般で言えることですが, 文字のまま何度も書く, あるいは復唱して覚えても使えるようにはなりません。
公式の意味を考え理解すると覚えやすくもなりますし, 使いやすくもなります。
今回はいくつかの公式を紹介します。

数学Ⅲの公式もIAIIBと関連付けて理解する

IAIIBの公式の中に

円$x^2 +y^2 =r^2$上の点 $(x_0 ,y_0)$における接線の方程式は$$x_0 x + y_0 y = r^2$$

で与えられるというものがあります。
なぜ, この式が成り立つかは数学Ⅱの図形と方程式の単元を復習してください。

 

楕円と双曲線を円と関連付けて覚える

数学Ⅲでは楕円と双曲線を学習しますが, 上と同様に接線の方程式の公式があるので関連付けて覚えてしまいましょう。

円周上の点における接線の公式は$x^2 , y^2$を$x×x, y×y$として$1$つの$x, y$をそれぞれ接点の座標に変えることで得られます。

同様に考えると,

楕円$\frac{x^2}{a^2}+\frac{y^2}{b^2}=1$上の点$(x_0, y_0)$における接線の方程式は$$\frac{x_0}{a^2}x+\frac{y_0}{b^2}y=1$$で与えられます。

双曲線$\frac{x^2}{a^2}-\frac{y^2}{b^2}=\pm1$上の点$(x_0, y_0)$における接線の方程式は$$\frac{x_0}{a^2}x-\frac{y_0}{b^2}y=\pm1$$で与えられます。

中心がずれたものに関しても同様に考えることができます。

 

公式の成り立ちを理解する

数学の分厚い問題集は「問題辞書」として利用しよう

区分求積法の公式は

$$\lim_{n \to \infty}\frac{1}{n}\sum_{k=0}^{n-1} f(\frac{k}{n})=\int_{0}^{1}f(x)dx$$ $$\lim_{n \to \infty}\frac{1}{n}\sum_{k=1}^n f(\frac{k}{n})=\int_{0}^{1}f(x)dx$$

の$2$つが教科書で紹介されています。

これは$y = f(x)$のグラフと$x$軸$,y$軸 および直線$x=1$で囲まれる部分の面積と考えると納得できると思います。

区間$[0, 1]$を$n$等分し長方形を作る。

図$1$では直線$x=\frac{k}{n}$の右側に, 図$2$では直線$x=\frac{k}{n}$の左側に長方形を作る。
どちらの図においてもこの長方形の面積は$\frac{1}{n}f(\frac{k}{n})$となる。

$k$の取る値の範囲を見ると,

図$1:k = 0, 1, 2, \cdots\cdots , n − 1$
図$2:k = 1, 2, 3, \cdots\cdots , n$

となるから,$n$を限りなく大きくして長方形を細かく分けていくと区分求積の公式

$$\lim_{n \to \infty}\sum_{k=0}^{n-1} \frac{1}{n}f(\frac{k}{n})=\int_{0}^{1}f(x)dx$$ $$\lim_{n \to \infty}\sum_{k=1}^n \frac{1}{n}f(\frac{k}{n})=\int_{0}^{1}f(x)dx$$

を得ます。

先に紹介した公式と$\frac{1}{n}$の位置が違うことに注意しましょう。
長方形を集めて$n$を無限大にするという公式の成り立ちを考えると, 後に紹介した公式が自然に覚えられると思います。

では少しレベルを上げて, 区分求積法において$k$の取る値を変え, 積分区間を変えて見ましょう。

$$I_1 =\lim_{n \to \infty}\frac{1}{n}\sum_{k=0}^{2n-1} f(\frac{k}{n})$$ $$I_2 =\lim_{n \to \infty}\frac{1}{n}\sum_{k=n+1}^{3n} f(\frac{k}{n})$$

これらは上の区分求積の公式の成り立ちを考えることで解決します。

どのように積分区間が変わるか見てみましょう。
$I_1$について,$\frac{1}{n}f(\frac{k}{n})$は上で考えた長方形の面積と考えることができます。
$k$ の値が$0$から$2n − 1$まで変化しているということは,

$$I_1 =\lim_{n \to \infty}\frac{1}{n}\sum_{k=0}^{2n-1} f(\frac{k}{n})=\int_{0}^{2}f(x)dx$$

となります。

$I_2$についても同様に考えると,

$$I_2 =\lim_{n \to \infty}\frac{1}{n}\sum_{k=n+1}^{3n} f(\frac{k}{n})=\int_{1}^{3}f(x)dx$$

このように, 区分求積の公式の成り立ちを理解していると, 区間が変わっても同様に利用できます。
数学Ⅲの積分の分野では公式の意味, 成り立ちを理解することで立式がしやすくなります。

 

おわりに


今回は数学Ⅲに登場する公式の一部を紹介し, どのように向き合うかについてお話しました。

IAⅡBとの関連を考えたり, 意味を考えることで覚えやすくなり, レベルの上がった問題にも対応できるようになると思います。
文字列のまま公式が言えるようになったとしても意味が理解できていないと問題が解けるようにはなりませんから注意が必要です。

数学を勉強するときに意識しましょう!

それでは, 今回はこの辺で!


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