
こんにちは、古文科担当の加藤です。
今回のテーマは古文の勉強とは切り離すことのできない、「古典文法」です。
その古典文法を確実に身につけるために効果的な教材や学習方法などを紹介したいと思います。
文法学習をこれから本格的に始める場合にはその手がかりとして、既に取り組んでいる場合には確認として、今回の記事内容を参考にしていただけたら嬉しいです。
目次
入試において古典文法は最重要
まず、古典文法には用言、助動詞、助詞などの複数の学習単元があります。
以前紹介した学習ロードマップ中にも書いてありますので、より詳しく学習計画も含めて確認したいという場合には、こちらも参考にしてみてください。
改めて以下に示しておきます。
- 古文導入、歴史的仮名遣い
- 用言の習得(動詞・形容詞・形容動詞)
- 助動詞
- 助詞
- (敬語)※
- 識別
- (和歌)※
※マーク付きのものは、教授者によって実践時期が表と異なることがあります。
文法問題は確実に点を取りたい
入試本番において、古典文法に直接関係する問題は受験者全体の得点率が比較的高いため、失点は回避し確実に点を取りましょう。
一度しっかり習得したら、品詞や意味の識別方法などの技術は失われにくいので、頑張って練習しましょう。そうして獲得した古典文法の知識は、最終的に身につけなければいけない古文読解力につながっていきます。
古典文法は古文読解の土台
入試では文法の問題だけが出題されるわけではないので、読解問題も解けるようにして高得点を狙いたいですね。
その際ノートを上下に分けて本文と現代語訳を作るという作業をした人も多いでしょう。
品詞分解の鍵になるのが重要古文単語と動詞・助動詞の活用の知識
しかし英語などと違って単語と単語の間のスペースのような分かりやすい区切りが古文では存在しないため、品詞分解のやり方で戸惑うこともあるかもしれません。
古文単語については以前の記事で紹介致しましたので、こちらも参考にしてみてください。
つまり、古典文法の学習を進めると、読解力も向上していくことになります。文法は成績向上が実感しやすい分野と言えるので、積極的に取り組みましょう。それでは、具体的にどのように文法学習を進めたらよいかについて見ていきます。
古典文法の学習領域や深さは、大学の偏差値にそれほど大きく左右されない
塾や予備校に通っていて古文の授業を受講しているケースと、完全に独学で勉強するケースとでは環境は違うものの、習得のための方法などはあまり変わりません。
意識して欲しいことは、「古典文法の学習領域や深さは、大学の偏差値にそれほど大きく左右されない」ということです。
そういう点では学習範囲を絞りやすいと言えるでしょう。
古典文法学習の教材は解説メインと問題演習メインの2タイプを用意する
学習を始めるにあたっては、以下の2タイプの教材があると便利です。併用して進めていくことをお勧めします。
- 解説メイン型文法教材(講義形式の参考書など)
- 問題演習中心型文法教材(古典文法ドリルなど)
具体的に紹介しましょう。
インプット用の解説メイン型文法教材
塾や予備校に通っている場合は、授業で文法の説明が受けられますが、独学の場合は講義形式の解説書が理解しやすいかと思います。古典文法は、講師によって説明内容が大きく異なるということが起こりにくいので、学校や予備校の副教材としても役に立つと思います。
どちらも文法の説明が丁寧で分かりやすく、必要な項目が章ごとに解説されています。インプット型参考書として、古文を初めて学ぶ人も使いやすいのではないでしょうか。
アウトプット用の問題演習中心型文法教材
次に解説型教材で勉強した内容の確認と定着のため、問題演習を中心とした教材も準備しましょう。複数冊こなすとさらに効果的です。
こちらの『ステップアップノート』は基礎的文法演習に適している教材としておすすめです。
こちらはドリル形式の参考書の中では、文法項目の解説が細かくされています。基礎を固めたあとの復習用にとしても使いやすいのではないかと思います。
解説メイン型文法教材でインプットし、問題演習中心型文法教材で定着させる
まず解説型参考書をじっくり読み、暗記すべきところは書いて覚えるなどして、知識を確実なものとしてください。
複数の意味を持つ助動詞などは、受験生のつまずきの多い部分でもあるので、テキストを繰り返し読んで理解を深めつつ問題演習中心型参考書に取り組み、しっかりと定着を図りましょう。
敬語の学習で注意すべき3点
また、古文読解につながる文法事項として重要なもののひとつとして、敬語法が挙げられます。敬語法の習得で留意すべき点を簡単に示すと以下のようになります。学習の参考にしてみてください。
- 敬語動詞の種類(尊敬・謙譲・丁寧)の判別
- 敬意の方向(誰から誰への敬意か)
- 敬語動詞の現代語訳・本動詞と補助動詞の使い分けなど
まとめ
古典文法は全範囲をミスなく解けるようにすることが理想です。
暗記が多いと感じるかもしれませんが、やってみると原理は理解しやすいものも多いので、頑張った分だけ得点につながります。問題の間違いがなくなるまで、コツコツ演習を重ねましょう。
古典文法の習得は読解の基礎体力作りとも言えます。文法問題の正解率がアップすることで、自分の成長が実感でき、学習のモチベーションも上がると思います。是非意欲的に取り組んでみてくださいね。









