[日本史]11月の学習指針①(受験生)

入試本番まであと2ヵ月半。いよいよ勝負の時が近づいてきたね。日本史の勉強はどうしても学校・予備校の授業や教科書,一問一答集をベースとしたインプット中心の学習になってしまいがちだけど,これからはどうしたら得点をとれるようになるかということを常に意識しなくちゃいけないよ。そのためには,絶対に入試問題演習が必要なんだ。

自分の弱点を知ろう

模試の成績表の判定だけで一喜一憂してないかな?志望大学への到達度を知るためには判定も大事だけど,それ以上にどうしたら良い判定に近づけるのかの分析に必ず取り組もう。自分が苦手な時代はどこなのか,いつもどのような形式の問題で間違えるのか,これらを分析せずに効率良い成績アップは見込めない。おそらく多くの生徒が,「選択問題はできるんだけど,記述問題になるとできない」とか,「用語の穴埋めはできるのだけど,正誤判定問題ができない」ぐらいの感覚は持っているんじゃないかな?でも,出来ればもっと踏み込みたいね。正誤判定問題を例にあげると,問題を解く時に次の視点が考えられるよ。センター試験の問題を題材にして考えてみよう。次の文章が正しいか,誤りかを考えてみてね。

例題【正誤判定】
例1) ヤマト政権の政治連合に参加した豪族について述べた文として正しいものを選べ。
(2018年度 日本史B/本試験)
→豪族は,屯倉とよばれる私有地を領有して,みずからの経済基盤とした。例2) 攘夷論に関連して述べた文として正しいものを選べ。(2018年度 日本史B/本試験)
→老中阿部正弘は,幕府の独断で日米和親条約を締結した。例3) 衣装をはじめとする風俗に関連して述べた文として正しいものを選べ。(2018年度 日本史B/本試験)
明治時代には,モボとよばれる男性が繁華街を闊歩した。

出来たかな?答えはすべて誤りだよ。

例1の解説

例1は用語が異なるパターン。
正しくは「屯倉」ではなく,「田荘」だよ。
正誤問題の中では比較的解きやすいタイプだよね。
このタイプの問題をよく間違えるようなら用語のインプットがまだ不十分の可能性があるよね。

例2の解説

例2は内容が異なるパターン。
正しくは,
「幕府の独断」ではなく,「朝廷に報告し,幕臣や諸大名にも意見を求めた」だよ。
このタイプの問題が弱い生徒は,普段から一問一答形式の勉強が中心になってしまっているんじゃないかな?
学校のノートや予備校で使用している教材の単語の前後の言葉の確認や,教科書を用いて内容や背景を理解しよう。授業では決して無駄なことを説明しているわけではないんだよ(笑)
あとはこのタイプの問題こそ,問題演習を数多くこなすことで習得したい。解いてみないと,入試でどのような問われ方をするかはわからないからね。

例3の解説

例3は時期が異なるパターン。
正しくは「明治時代」ではなく,「大正~昭和初期」だよ。
このタイプの正誤問題が苦手な生徒が一番多い気がするな。
用語が言えても,それがいつなのか問われると答えられない。
このタイプの問題でミスが多いようなら,
ざっくりとでよいから時期を整理する必要がある。
前近代(江戸時代まで)は時代ごとの整理と政権担当者ごとの整理,近代以降は年代の整理(1870年代,1880年代など)と内閣ごとの整理をやっておくと良いよ。
文化史も必ず文化名を言えるようになっておこう。
ある程度の用語の時期が頭に入っている生徒は見て確認すれば良いけど,まだチンプンカンプンというならば大事な用語だけ一回書き出してみると良いんじゃないかな。

第二次山県有朋内閣ならば,
「憲政党と提携」
「地租増徴=3.3%」
「選挙法改正=選挙権の資格を直接国税10円以上に引き下げ」
「文官任用令改正」
「治安警察法」
「軍部大臣現役武官制」
「北清事変」とかね。

何もみないで言えるようになるまで練習しよう!

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