世界史の”並び替え問題”の正答率を上げるために必要な3つの力

皆さんこんにちは。

皆さんは、過去問や模試の問題を解くとき、「できれば出会いたくない」と思う設問形式はあるでしょうか。
生徒にこのような質問を投げかけた際、多くの声があがるのが、年代整序、いわゆる並び替え問題です。

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世界史の"並び替え問題"が難しいのは「問われる知識の質」が異なるから

よく見かける空所補充問題や一問一答なら問題なく解答できるのに、並び替え問題になると途端に正答率が不安定になってしまう悩みを抱えた受験生は多いです。

このタイプの問題が難しいのは、通常の問題と比べ、問われる知識の質が異なるからです。

多くの受験生は、一問一答集などを使って教科書の太字用語を覚えていくのが世界史学習だと思っています。
確かにそれは学習のファーストステップとして間違ってはいないのですが、それだけだと対応できる問題に限りが出てきてしまいます。

世界史の"並び替え問題"に対応するために身に付けたい3つの学力


では、並び替え問題に対応するために必要な学力とはどのようなものでしょうか。それには大きく3種類あります。

年代整序問題に対応するために必要な学力
  1. ストーリー自体の記憶
  2. 年代に関する知識量
  3. 思考力を駆使したテクニック

【並び替え問題攻略法①】ストーリー自体を記憶する

1つ目はストーリー自体の記憶です。
これは「出来事の順番を記憶する」ということに近いです。

普段の世界史学習で、出来事の「順番」を「記憶」するということにどれだけ意識を向けられていたでしょうか。
「用語の意味を覚える」だけにとどまらず、ぜひ「ひとつ上の世界史学習」にチャレンジしてみましょう。

物事の順番に関する記憶は「ハイレベルな知的作業」

とはいえ、この「出来事の順番を記憶する」というのはなかなか大変です。

たとえば何か映画を観たとして、放映時間90分の最初から最後までの出来事を順番に説明しろと言われたら「そんなの無理だ」と思いますよね。

実際、昔脳科学の先生が言っていましたが、物事の順番に関する記憶というのは、かなりハイレベルな知的作業のようです。

【並び替え問題攻略法②】年代に関する知識量を増やす

2つ目としては、シンプルに年代に関する知識量です。
年代整序問題において、年代知識は強力な飛び道具となります。

ちなみに年代知識とは単に西暦年代に限りません。
出来事や人物の生きた時期などを大まかな世紀で把握しておくのも大変有効です。
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まずは大きく時代を把握することから始めてみる

このように年代知識のストックは多いに越したことはありませんが、受験生の時間は有限ですし、頭のキャパシティも考慮しなければなりません。

ですので無闇矢鱈に数字を詰め込むのではなく、まずは主要な王朝の成立年代や、有名な君主の在位した時期など、大きく時代を把握することから始めてみると良いと思います。

【並び替え問題攻略法③】思考力を駆使する

3つ目は、知識の連想ゲームによって時期を割り出していくといったような、思考力を駆使したテクニックです。
一つ、例題を検討してみましょう。

例題

高宗の時代のできごとに含まれないものは次のどれか。
① 百済の滅亡
② 安東都護府の設置
③ 日本の遣唐使派遣開始
④ 西突厥への軍事攻撃

※正解:③

既知の情報の組み合わせや消去法を併用することで正答にたどり着ける

正解となる③の遣唐使派遣開始が630年、太宗の時代だと知っていれば一発ですが、日本史との関連知識は手薄になりやすく、③の時期の判定に迷う受験生は多いと思います。

その場合、消去法に切り替えます。

①と④は高宗時代のできごととして有名なので簡単に消せます。

では②はどうでしょうか。

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安東都護府の設置年を覚えている受験生はいないでしょう。
一見すると「未知」の情報です。

しかし、安東都護府が高句麗征服後の平壌に置かれたということ、そして高句麗征服が高宗時代である情報さえ知っていれば、時期を推測することが可能です。

以上のように考え、②を高宗時代と突き止められれば、正解は消去法で③と導けますね。

このように、一見難しそうな問題でも、多くは既知の情報の組み合わせや消去法を使うことで正答にたどり着けます。
しかし、こうした頭の働かせ方は、実戦の中でしか身につきません。

並び替え問題攻略のために取り組みたい参考書

さて、並び替え問題攻略のために必要な学力を見てきましたが、こうした力を効果的に養成できる参考書がありますので、最後にそれを紹介して終わりたいと思います。

タイトルは『超効率!世界史年代サーキットトレーニング』(かんき出版)です。

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この参考書は見開き完結の構成です。

左ページには年表形式で覚えるべき年代がまとまっており、赤シートで効率的な暗記が可能です。
また「幹の年代(=大きな時代的区分など)」と「枝の年代(=事件や戦争など)」の区別がされているため、優先順位をつけた学習ができるでしょう。

そして右ページには年代整序問題がこれでもかと掲載されており、十分な演習量が確保できます。

また、効果的に多くの年代を覚えるための着眼点や、最重要年代一覧なども掲載されているため、これ一冊をやり切れば、年代知識とその運用にかけては免許皆伝となっているに違いありません。

気づけば並び替え問題への苦手意識も払拭されていることでしょう。

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※本記事はプロモーションを含む場合があります。

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