こんにちは。日本史の河原です。

今回は近世の学習法について解説します。

近世は約260年にわたる長い時代であり、政治史だけでなく社会経済史や文化史の比重も大きいため、苦手にしている受験生は多い印象です。

今回は近世の学習に悩んでいる方に向けて、近世学習で意識すること3選を紹介します。

近世学習で意識すること3選
  1. 近世のルールを理解する
  2. 長い時代なので時期の特徴を理解する
  3. 文化史や社会経済史を後回しにしない

1つずつ見ていきましょう!

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近世のルールを理解する

近世を学習するうえでまず押さえてほしいのが、近世のルールです。

近世社会の基盤となる石高制

近世の基盤は太閤検地によって設定されました。

太閤検地で定められた石高は年貢や軍役の基準となっています。

大名も石高に応じて軍役を負担しており、石高は近世社会のあらゆる制度の基準となるものです。

まずこの石高制の仕組みが近世のルールであることを押さえてください。

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幕府と藩がそれぞれ支配する幕藩体制

江戸時代は幕府が全国を直接支配する中央集権体制ではありません。

各地の藩にある程度の自由裁量が認められた幕藩体制です。
幕府は大名を統制しつつも、藩の内政には基本的に干渉しませんでした。

そして、幕藩体制のもとでは藩は幕府に年貢を納めているわけではなく、それぞれが領地から年貢を徴収して独自の財政基盤を持っています。

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上米の制から考える幕藩体制の仕組み

幕藩体制は江戸幕府の全ての政策の前提となっています。

たとえば、享保の改革で行われた上米の制は、大名に石高1万石につき100石の米を上納させる代わりに参勤交代の江戸在府期間を半年に短縮した政策です。

幕府が財政難に陥っても藩の年貢を自由に使えるわけではないので、参勤交代の負担軽減という「交換条件」を出す必要がありました。

幕藩体制を理解すると政策の背景が見える

こうした背景は幕藩体制の仕組みが分かっていないと理解しにくいと思います。

幕藩体制のもとで何が問題になり、どう対処しようとしたのか?
この視点を持つだけで個々の政策がぐっと整理しやすくなりますよ。
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時期の特徴を理解する

近世は約260年続いた長い時代です。
漠然と学習していると、どの将軍の時代に何が起きたのか混乱しやすくなります。

そこでおすすめしたいのが、時期を大きく4つに区切って、それぞれの特徴を押さえる方法です。

近世を4つの時期に区切って特徴を押さえる

下のように4つの時期に区切ってみましょう。

4つの時期区分
  • ①家康〜③家光:武力を背景にした支配体制を確立する武断政治の時期
  • ④家綱〜⑦家継:法や制度による統治へ移行する文治政治の時期
  • ⑧吉宗〜⑫家慶:財政難や社会問題に対応する改革期
  • ⑬家定〜⑮慶喜:開国と倒幕に向かう幕末期

大きな区分を理解したら、次は将軍ごとに整理していきましょう。

入試で問われるのはこの形です。

たとえば
「徳川綱吉の時代の出来事として正しいものを選べ。」
のように、将軍と政策の組み合わせが問われます。
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用語を覚えるときも時期を意識する

4つの区分で時代の方向性をつかみ、そのうえで将軍ごとの政策を整理していくと、効率よく知識が定着していくはずです。

過去の記事でも何度も言及していることですが、用語を覚える際にも「この出来事はどの時期にあたるのか?」を常に意識するようにしましょう。

文化史や社会経済史を後回しにしない

近世は文化史や社会経済史の比重が非常に大きい時代です。

政治外交史と比べて後回りにしてしまう受験生が多いのではないでしょうか。

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文化史・社会経済史の後回しは政治史の理解にも影響する

近世に関しては、文化史や社会経済史を後回しにすると政治史の理解にも支障が出ます。

たとえば、文化史で扱う儒学の流れを理解していないと、なぜ文治政治へ移行したのかがつかめなくなります。

朱子学と幕府の関係が分からなければ、湯島聖堂の建設や寛政異学の禁の意味も見えてきません。

また、社会経済史の商業や流通の仕組みを理解していないと、三大改革で何が問題になっていたのかが分からず苦労します。

株仲間の解散と再興の意味も、商品経済の発展という背景があってこそ理解できるものです。
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文化史・社会経済史は政治史とセットで学ぶ

近世に関しては、文化史・社会経済史は政治史とセットで学習するものだと考えてください。

後回しにせず、政治史を学ぶタイミングで一緒に押さえると同時に、しっかり理解をしたうえで暗記するようにしましょう。

理解→暗記→演習のサイクルは下記の記事で紹介しているので、あわせて参考にしてください。

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近世はルールと時期を押さえることが鍵

近世学習で意識する3つのポイントを振り返る

今回は近世学習で意識すること3選を解説しました。

以下の3点でしたね。

近世学習で意識すること3選
  1. 幕藩体制のルールを理解する
  2. 長い時代なので時期の特徴を理解する
  3. 文化史や社会経済史を後回しにしない

近世は範囲が広く苦手にしている方も多いですが、まず幕藩体制というルールを理解し、時期の特徴を押さえる。

そのうえで文化史・社会経済史を政治史と一緒に学習していく。

この意識を持つだけで、知識の整理がしやすくなるはずです。

ぜひ今後の学習に活かしてくださいね!

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