古文読解力アップへの道!敬語法攻略

こんにちは、古文科担当の加藤です。

今回のテーマは「敬語法」です。
古典文法や古文単語はしっかり勉強しているのに、何故か古文の読解で思うような点数が取れないという相談は非常に多くこれまで頂いてきました。

特に、「主語判定がうまく出来ない」ということに悩んでいる人も多いのでしょうか。

その解決法の一つと成り得るものが、実は敬語法の習得です。

文法問題としての出題頻度も高いため、習得のコツと読解での活用のポイントをご紹介します。

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敬語の意味と種類を暗記する

敬語の学習を始める際に欠かせないことが、少し手間はかかるものの、やはり敬語動詞の暗記です。
これは古語辞典や文法参考書の巻末などに主な動詞の一覧が載っていますので、コツコツ暗記をしましょう。

具体的な暗記内容として、まず以下の2つをしっかりと覚えてください。

敬語の暗記ポイント
  1. 敬語動詞の意味
    (現代語訳:例えば「給ふ」ならば「お与えになる」、など)
  2. 敬語動詞の種類(尊敬・謙譲・丁寧)
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読解時に敬語の存在・用法・方向を意識する

敬語動詞をある程度覚えられたら、次のことを文章読解時に意識しましょう。

敬語動詞理解の留意点
  1. その文中に敬語動詞が存在するかどうかを見抜くこと。
    (敬語動詞が用いられていない文もあります)
  2. 敬語動詞を発見したら、その敬語が「尊敬語」・「謙譲語」・「丁寧語」のどの用法で使われているのかを見抜くこと。
    (動詞によっては、尊敬語と謙譲語、謙譲語と丁寧語といったように複数の用法を持つものもあるため)
  3. その敬語動詞は、誰から誰への敬意を表しているのか(敬意の方向)。

この3点について、必ず判断できるようにすることが、敬語の理解の基本となります。

本動詞か補助動詞かで訳語が変わる

敬語動詞を覚えて文中で見つけられるようになったら、その敬語動詞が本動詞なのか補助動詞として用いられているのかを見極めることも重要です。

それによって文の現代語訳が大きく変わるため、しっかりと判別しましょう。

基本的に、本動詞であれば動詞の持つ本来の意味がしっかりと訳出され、補助動詞であれば敬意を添えるのみというケースが多いと考えてください。。
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「誰から誰への敬意か」を判別する

学校の定期テストから共通テストなどの入試問題まで、様々な場面で出題され続けてきた事柄として、敬意の方向を問うものがあります。
「誰から誰への敬意か」を判別する問題は確実に得点を取りましょう。

判別法の基本的な考えは以下のようになります。
まずは、敬語の主体(誰から)の判別法です。

敬語の主体の判別法
  • 地の文……作者から
  • 会話文……話し手から

次に敬意の対象(誰へ)の判別法です。

敬意の対象の判別法
  1. 尊敬語……動作を行う人への敬意を表す(主体への敬意)
  2. 謙譲語……動作をされる人への敬意を表す
  3. 丁寧語……話の聞き手(地の文では読者)への敬意を表す

敬語動詞は一文中に一つしか用いられないという決まりがあるわけではないです。

「~奉り給ふ」などのように「謙譲語+尊敬語」のような、二重敬語の形をとるものも多いですが、上の考え方が変わるわけではありません。
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会話文中の尊敬語に注目して主語を見抜く

ここまではそれほど複雑な原則ではなく、様々なテキストにも記載がありますが、少し注意が必要な点を紹介します。

敬意の方向判断時の注意点
  1. 会話文は、必ずしも鍵括弧(「 」)がついているわけではない。
  2. 会話文であることが分かったら、その話し手の判定を正確に行うこと。

実際、敬意の方向で得点を落としてしまう原因になっていることもあるようです。

ここで多くの受験生の皆さんからいただく相談は、上記注意点の②についてです。

具体的には、「敬意の方向を見抜くために、話し手が誰であるかに注意することは意識しているけれど、そもそもその話し手である主語が見抜けなくて困っている」というものです。

そこで主語を見抜く大きなヒントとして、まず「尊敬語」に注目することから初めてみましょう。

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敬語の使われ方で主語判定をする

古文を読んでいると、本文中に以下の3パターンの尊敬語の用いられ方が見受けられます。

尊敬語の3パターン
  1. 文中に尊敬語が用いられていない。
  2. 文中に尊敬語が単独で使用されている。
  3. 文中に二重敬語(「尊敬語」+「尊敬語」)の形で使用されている(最高敬語)。

動詞「書く」を例に取って示してみると以下のようになります。

  1. 「(主語)…書く」などのような例
  2. 文中に尊敬語が単独で使用されている。
    「(主語)…書き給ふ」などのような例
  3. 文中に二重敬語(「尊敬語」+「尊敬語」)の形で使用されている。
    「(主語)…書かせ給ふ」などのような例(最高敬語)

このように尊敬語の使われ方が異なっているときは、主語が異なるケースがしばしば見られるため、判別のヒントとして用いることが可能です。

様々な参考書などでも紹介されている考え方であり、使いやすい方法であると思います

「敬語の消失」や「例外」がある

上記のような尊敬語の用いられ方による主語の判定は大変便利なものであり、読解法をメインに据えている参考書などでも有効な読解技術として記載されています。
一方で、若干の注意点も存在します。

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一度付いた尊敬語でも同じ形が続くとは限らない

基本的に一度尊敬語が用いられた人物はそれ以降も同様に尊敬語が用いられることが多いです。

このことから参考書などでも主語判定の基本軸として紹介されていたりします。

「人物Aの動作には尊敬語が用いられている。ということは以降の文でも人物Aの動作には尊敬語が用いられ続けるはず。
尊敬語が用いられていない文では動作主は別人である」
という考え方です。

確かに非常に有効な考え方ですが、実際本文中では同一人物の動作でも尊敬語が用いられているときと、尊敬語が外れているときは頻繁とは言えないものの存在します。

人物Bには二重敬語(「尊敬語」+「尊敬語」)が用いられていたのに、次の文では人物Bの動作が通常尊敬語になっていることもあります。

しっかりと文脈を判断することを忘れないで下さい。

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初見で無敬語の人物に後から尊敬語が付くのは稀だが、例外はある

初見時に尊敬語が用いられていない人物には、途中から尊敬語が用いられることはない、という考え方は有効ではありますが、例外は存在します。

基本的に尊敬語が用いられていない人物は、筆者がそのように判断した結果ではあるため、後の文章でも尊敬語が用いられることは少ないことは事実です。

後に尊敬語が用いられる事例が全くないわけではないため、この技術は、「利用はするけれども例外に備える」という心構えでいるとよいと思います。

まとめ

「敬語法は難しい」という印象を持たれがちですが、実はルールは意外と単純です。

確かに敬語動詞の種類や意味を覚えていく作業は最初のうちは大変ですが、時間をかければ確実に身に付きます。

敬意の方向も繰り返し練習をすることで判別は可能なものであるので、是非取り組んでみてください。

古文読解を行う上で、成績アップや読解の精度を高めることの出来る技術の代表的な一つであるため、頑張ってみてくださいね。

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