新高3生が身につけたい「英文を精読する力」

今回は新高3生(現高2生)にぜひとも知ってもらいたい,「精読」というものについてお話をしていきます。

英語の精読とは「文法を使って文の意味を正確にとる」こと

まず「精読とは何か?」という話からですが,端的に言えば「文法を使って,文の意味を正確にとること」と考えてください。

英文の精読は多くの高校生がないがしろにしがちなのですが,実はこれ,めちゃくちゃ重要なんです。

理由は二つ。

精読が重要である理由
➀長文というものが「1つ1つの文の繋がり」から成り立っている
=それぞれの文意がある程度正確に取れていなければ,文章全体のテーマや展開など追えるはずがない。
②設問で問われるから
=私立国立を問わず,下線部の意味を選ばせる問題は依然として出題される

➀に関しては言わずもがなですね。
1つの文も正確に読めないのに,それが連なってできた文章を正確に読めるわけがありませんね。

「精読」を意識した和訳で設問に解答する


②には実例を挙げて解説しましょう。以下の文を和訳してみてください。

The driving force for change became impossible for even the most rebellious companies to resist.

【語注】
driving force「推進力(名)」 / rebellious「反抗的な(形)」 / resist 「抵抗する(他V)」

読む際に「精読」を意識すると非常にスムーズに解が出ます。
文法的な視点から下線部を眺めてみましょう。

the driving force for change:[S]
became:[V]
impossible:[C]

こんな風に,SVCまでは問題ないでしょう。

不定詞の意味上の主語

その後の, ( for even the most rebellious companies to resist )の部分について。

まず、for~の部分ですが,これは不定詞の意味上の主語というものです。動詞(V)が主語(S)を取るように,不定詞も「for+名詞」の形で主語(S)を取ることができます。
つまりfor以下の訳は

もっとも反抗的な会社でさえ抵抗する

となります。

resistの目的語が主語位置に出てきている”tough移動”


次に考えるべきは他動詞resistの目的語です。

他動詞は必ず後ろに目的語=名詞が必要なのですが,それがありません。
英語では「後ろにないものは前にある」傾向が高いので,ここでは前にある名詞,the driving force for changeがresistの目的語になっていると解釈すべきです。

つまり,

このようになっているんですね。
こんな風に,不定詞の目的語が文の主語位置に出てくる現象をtough移動と言います。

この現象で使われる形容詞は数に限りがあるため,あらかじめ覚えておくのがよいでしょう。

tough移動で使用できる形容詞

難易・危険/快・不快

難易・危険 tough, difficult, hard, impossible, easy, dangerous, safe, *possibleは×
快・不快 (un)pleasant, (un)comfortable, nice, interesting, exiting

適切さ・美しさ

適切さ・美しさ  good / nice / fit(適切な), bad(不適当な), beautiful, hot, cold, heavy, light

この文ではimpossibleという形容詞があるため,tough移動が生じても何ら不思議ではないですね。
というわけで,今回は文の主語が不定詞の目的語になっているため,それを考慮して和訳をすると

 

もっとも反抗的な会社でさえ,変化のそうした推進力に抵抗することは不可能になった。

となります。

 

文法に基づいた精読が、解答力にも繋がる

いかがでしょうか。

文法的な視点から文を分析することで,単語しかわからない状態よりはるかにわかりやすく文意が取れたのではないでしょうか。これが精読の力です。文法を大切にすることで長文を読むだけではなく,解くことも出来る。ぜひ,高3の夏までに仕上げてほしい能力です。

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