こんにちは。英語講師の木村といいます。
今回は大学受験を志す高校2年生に向けて英語の勉強方法をお伝えします。
目次
英語も正しい方法で勉強すると「より効率良く」目標に近づける
そもそも「英語の勉強で方法なんて意識しなきゃいけないの?」と思っている人もいると思います。
答えは単純。
やみくもに勉強して合格を目指すよりも、正しい方法で勉強することで「より効率良く」目標に近づくことができるのです。
そしてこの「正しい方法の勉強」は開始が早ければ早いほうがいいのです。
勉強時間の差はもちろんですが、それだけではありません。
高2の段階で効率のいい方法を知って実践すれば、高校3年生になってから勉強効率を上げるのとは吸収効率そのものが違います。
高3でライバル達と同じ量の勉強をしてもはるかに多くのことを吸収できるはずです。
大学受験英語でありがちな勉強には欠陥がある
では実際にどのようにして大学受験の英語を勉強すればいいのでしょうか。
高校2年生の英語学習でよくあるのは次のようなパターンです。
①学校などの単語テストに合わせて単語を勉強する
②課題などで出された英文法の問題集を解く
一見するとどれもよさそうな勉強ですよね。
でもこれらの勉強の仕方には大きな欠陥が存在するのです。
一つ一つ見ていきましょう。
「テスト範囲外の英単語はやらなくなってしまう」
まずは、①の「学校などの英単語テストに合わせて英単語を勉強する」ことに潜む欠陥から。
学校や塾などで行われている単語テストの進度に合わせて勉強すると、「テスト範囲外の英単語はやらなくなってしまう」ということが起こりえます。
英単語の学習は「長期記憶」にすることを目指す
英語の単語を覚えることの目標は「単語テストでいい点を取る」ことではなく、「入試本番で使える」ということです。
単語テストのための勉強は前に覚えた部分を忘れてしまいます。
また、徹夜で詰め込むような方法ではテストが終わった5分後には覚えたばかりの単語ですら忘れているでしょう。
皆さんは一度覚えた単語を入試当日までキープしなければなりません。
いわゆる長期記憶です。
そして、英単語を長期記憶にするためにやらなければならないことは「できるだけ何回も見ること」です。
忘れてもいいので、何度も何度も単語帳を見て,単語に触れる回数を確保してください。
必携英単語LEAP
文法の勉強は「4択の問題(穴埋め形式)を解くこと」ではない
次に②の「課題などで出された文法の問題集を解く」ことについて。
これは何がいけないのでしょうか。
多くの高校生は文法の勉強を「4択の問題(穴埋め形式)を解くこと」だと勘違いしています。
英語の文法は確かに大事ですが、それは「読解や作文、リスニングやスピーキングで使うから」であって、「穴を埋めるから」という理由ではないのです。
英文法は文字通り「英文のルール」ですから、そのルールを破って英語を使うと減点を食らってしまいます。
4択の問題で正解できるからといって、英文をルール通りに読まなければ/書かなければ減点されてしまいます
。
ましてや昨今の入試問題では4択の文法問題よりも読解・作文の比重が高まってきていますから、より一層そのための勉強をすることが望ましいのです。
精読こそ「読む・書く」ための文法の習得につながる
では,「読む・書く」ための文法とはどのようにして習得すればよいのでしょうか。
私の中の答えは「精読」にあります。
精読とは1つの文を細やかに分析して、意味を正確にとる読み方のことです。
▼「精読」について詳しく解説している「英語の「文の意味」を正確に把握するための英文精読/構文学習【SVOC】」も合わせてご覧ください!
大学入試の英語で最も配点が高いのは読解問題です。
そして、それに対応するために必要なのがこの精読なのです。
英語長文は1つ1つの文がたくさん並んでいます。
したがって、まずは1つの文を正確に読めるようになることが長文読解攻略の第一歩です。
精読を意識した英語学習におすすめの学習法と参考書
精読を意識した英語学習をするには、市販の参考書を活用するのがいいでしょう。
『英文読解入門10題ドリル』
②少し苦手な人向け
『大学入試肘井学の読解のための英文法が面白いほどわかる本』
③得意な人向け
『英文熟考(上下巻)』
④超得意な人向け
『ポレポレ英文読解プロセス50』
これらの参考書・問題集を使った精読の学習によって読解力をつけながら、そこで獲得した知識や文法を別の形式の問題で実践してみてください。
ここで登場するのが4択の文法問題集。
精読で培った文法の力を4択問題や並び変え英作文で訓練するのです。
ここで気を付けてほしいことは,市販の文法問題集は精読で学習するよりもかなり細かいことまで収録されています。
まずメインで解いてほしい部分は「文型(動詞の語法)・準動詞(不定詞/動名詞/分詞)・節(関係詞/接続詞)」という英文の構造にかかわる分野です。
これらの分野は精読の勉強をするときに必ず学習することであり、英語学習においては避けてはならない最重要関門です。
精読で習得したものを定着させるためにもこれらの単元から学習を始めるといいでしょう。
おわりに
今間違った勉強をしていたとしても、それを高校2年生のうちに矯正することができれば大きなアドバンテージになります。
大学受験という激しい競争の中で結果を出すことは簡単なことではありませんが、ぜひこの記事に書かれていることを実践してほしいと思います。
今回の内容が少しでも皆さんのお役に立てたなら幸いです。
首都圏の予備校、学内予備校等で活躍。
難関大学受験LIBERA英語講師。
在学時代に専攻した言語学の見識を用い、汎用性の高い解法、理論を提示する授業は、入門〜ハイレベルまで高い支持を受けている。