世界史のまとめノート作りをオススメしない2つの理由

皆さんは世界史学習をしていく中で「まとめノート」の類を作りますか?

僕も現役高校生の頃は、せっせとノート作りに励みました。
授業を受けた後に、復習を兼ねつつ自分で授業ノートを清書していました。

 

こういったノート作りにハマってしまう受験生はいつの時代にもいるもので、生徒から毎年「そのまま出版できるんじゃないか」というレベルの綺麗なノートを見せられたりします。

今回はこうした世界史ノート作りの是非について考えます。

世界史のまとめノートを作る意味・効果が薄い理由


賛否が分かれるところではありますが、世界史・通史の「まとめノート」を作る意味や効果は薄いだろうと思われます。

その理由を以下に挙げていきます。

 

優れた「世界史のまとめ」自体は市販されている

内容面でも、実用性でも極めて優れている「まとめノート」が現在の参考書市場にはあふれています。

たとえば、『世界史総整理』シリーズ(駿台文庫), 『改訂版 ひと目でわかる 茂木誠の世界史ノート』(KADOKAWA), 『世界史の要点をまとめて整理するルーズリーフ』(学研プラス)などはオススメです。

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これらプロの作った「まとめ」を覚え込む作業に徹した方が、はるかに時間短縮になります。

なお、早慶上智志望者には『世界史総整理』シリーズ, 定期試験対策から共通テスト対策には『世界史の要点をまとめて整理するルーズリーフ』、共通テストから国公立大の受験生には『改訂版 ひと目でわかる 茂木誠の世界史ノート』を推奨します。

 

世界史のまとめノートづくりは、勉強した気になる危険性を常にはらんでいる

「いや、自分でまとめるから頭に入るんだ!」という意見もわかります。

確かにそれは一理あるのですが、受験勉強では限られた時間内で最大の効率を上げなければなりません。
世界史学力(=得点力)の向上を最速で実現するには、やはり「まとめる」プロセスは省略したいところです。

 

何より危険なのは、ノートまとめは「勉強」ではなく「楽しい作業」になってしまうことが多い点です。

色とりどりのペンを使いながら綺麗にノートを作り上げていくのは充実感があり、また成果物(出来上がったノート)も残るため、「勉強した感」に酔いしれることができます。

 

しかし世界史受験生にとって最もやらなければならないのは、問題集を解くことです。
問題集を解くことで「まとめ」内容の理解と記憶の深化を図る、というのが成績を飛躍させる受験生の共通点です。

 

ですので、まとめノート作りに多大な労力を割くわりに問題演習まで時間が回らないというのは避けたいところです。

仮に自分でノートをイチから作り、問題演習まで完璧にこなしたとしても、それはそれで世界史という一つの教科に勉強時間をかけ過ぎではないでしょうか。

 

 

ノートを作るなら演習ノートを作ろう


せっかくノート作りをするなら、「演習ノート」を作りましょう。

問題演習に取り組む過程で知り得た新しい情報や、繰り返し間違えてしまう事項、どうしても覚えられない事項のまとめなどを書き込んでいきます。

 

そうすれば世界に一つだけの「究極のポイント集」が出来上がります。
同じ問題を解き直す代わりに、そのノートを見返すだけでも効率的な弱点の克服が望めるでしょう。

さらに「究極のポイント集」を作り上げていくという目標が、問題演習をおこなうモチベーションにもつながるものです。
どうしても、書き込み式でもない限り問題演習は「やり込んだ」という成果が目に見えにくいですから。

 

 

演習ノートを作るポイントは「綺麗なノートにしようと考えない」こと

注意点としては、あまり綺麗なノートにしようと考えないことです。

使用する色ペンは赤だけで十分です。
覚えたい事項だけを赤にして、シートで隠して覚えるのも良いでしょう。

 

そして模試の受験会場や本番の入試会場には、この「ポイント集」だけを持参します。
一種のお守りです。

そこには自分のこれまでの世界史学習の道のりが凝縮されており、短期間で最大限の得点力向上をもたらしてくれるサプリメントのようなものでもあります。

 

これこそが、成功する受験生の「ノート作り」です。

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