日本史の文化史学習で取り組むべき"3つのSTEP"

「文化史は覚えるだけなので直前期に一問一答で!」
「まとめノートをつくろう!」
「問題演習は全範囲終わってから!」

文化史学習について、よく聞く「誤解」です。
もう、本当によく聞く「誤解」です。

 

少なくともこの記事を今まさに読もうとしてくださっている皆さんは「ソウジャナイ」何かを探してたどりついてくださったのでしょう。

今日はそんな賢明な受験生諸氏のために、日本史受験生によくある「誤解」をときほぐし、「血」となり「肉」となる、日本史文化史の勉強法を3Stepで紹介したいと思います。

【前提】文化史にも流れがある

 
具体的な勉強法に入る前に、「文化史」を勉強する上で大切なことを話させてください。

歴史は「暗記ではなく流れ」

 

よく聞く言葉です。

その是非は置いておいても、少なくとも「語呂合わせや一問一答による単純な丸暗記ではなく、一定の理解を伴った知識でないと試験本番に対応できない」ということは市民権を得てきた感があります。

さて、そうしたいわゆる「流れ」ですけれども、政治史や経済史、外交史などについてはよく聞きます。

でも、こと文化史に至ってはその「流れ」なるものが一気に捨て去られ、途端に「覚えるだけでしょ!」という乱暴な(?)勉強が行われているのです。

 

でもね、文化史だって歴史なんですよ。
文化史だって日本史なんですよ。

だから文化史にも「流れ」があるんです。

 

確かにその「流れ」は、〇〇年に何があったとか、物価が上がったからどうしたというような短期的な流れではないかもしれない。
でも、そもそも文化とは、それ自身単体で推移するものではなく、人間社会から影響を受け、また影響を与えながら流れていくわけです。

政治や経済や外交と密接に絡み合いながら文化史は流れていきます。

それぞれ独立した(かのように見える)「政治史」「経済史」「外交史」「文化史」をそれぞれ関連付けていく。
それによって皆さんの中の受験「日本史」という大きな幹に統合していく、文化史もその中の一つの要素にしていく。

 

他の時代との関わり、政治史との関わり、経済史との関わり、外交史との関わり、そして他科目との関わりを意識しながら勉強していっていただきたいと思います。

以上のことを意識しながら、具体的な勉強法を検討していきたいと思います。

 

日本文化史の勉強“3STEP”

Step1 INPUT~講義を聞く・教科書や信頼できる参考書を読む

新たな知識を得るには、まず〈INPUT〉しなければなりません。
その際、ただ漫然と授業を聞いたり、本を読んだりするのではなく、インプット段階においては

①手を動かす
②アタマを動かす

 

これらを意識するようにしましょう。

まず①については、講義を聞く際や参考書を読む際に「メモを取ること」です。
そして②は授業者や参考書の説明を聞き、これに対して「質問を考えながら聞くこと」です。

 

メモを取る際には、漢字がわからなければ平仮名でもよいですし、疑問に思ったところには大きく「?」マークを付けるなど工夫し、授業に遅れないようにアタマを動かしていきましょう。

慣れるまで大変だとは思いますが、慣れると先生の話しているスピードと同じ速さでメモを取れるようになりますし、そうすれば試験本番で時間がないときでも素早く丁寧に(人間が読める程度の)字が書けるようにもなります。

 

Step2 REVIEW~テキストを復習する

一度授業を聞いたり、本を読んだだけでは知識なぞ身につくはずがありません。
やはり大事なのは復習です。

さて、文化史を理解する上で重要になるのが、先述したように他の時代や他の分野との関連付けです。
ですので、復習もこの「関連付け」をしっかり意識していきましょう。

 

講義を聞いたばかりのアタマの中やテキストのメモにはさまざまな情報が入り混じっています。
その情報が新鮮なうちに、しっかり整理(=納得)していきましょう。

文化史においては、①中心人物、②政治史、③外交史、④仏教史、⑤担い手、⑥作品の写真の6つのポイントを軸に、授業や参考書で得た知識を整理していくのがよいです。

 

で、この時に大切なのは復習して分かったことを「テキスト」や「プリント」に直接書き込むこと!

大学受験は日本史1科目ではないのですから、まとめノートなどを作っている暇はないと思いますし、そもそも教科書やテキストはそれ自体で最初から「まとまっている」。

ですから、これを基にして、ご自身の疑問に思ったことやその解決策などを書き込み、カスタマイズしていけばよいのです。
そして、次に整理した知識を自分で説明できるかどうか、セルフレクチャーをしてみましょう。

 

そうすると、改めて自分の理解が怪しい部分にも気が付きますし、情報がより整理された状態でアタマに残ります。

 

Step3 OUTPUT~演習する

そして、最後は演習です。
ご自身がお持ちの問題集や過去問集を用いて問題演習をしましょう。

最初は過去問集ではなく、あくまで基礎的な知識を確認する標準的な問題集を使用しましょう。
そして①正解できたものには「〇」、②正解は出来たが根拠があいまいだった問題には「△」、③間違えたり解答できなかったものには「×」をつけていき、2回目3回目に演習するときにわかるようにしておきましょう。

 

このSTEP3をやらない人がとても多いです。

「知識が完璧になってから・・・」とか「全範囲終わってから・・・」とかいろいろな言い訳をつけてやらない人。
そうじゃないんです。問題演習でたくさんたくさん間違えることによって「完成」するんです。

 

本番間違えるのは許されないけれど、問題演習の時なんか何回間違ってもいいんです。
人知れず、たくさん間違えてください。

間違えたものから印象に残って新たな知識になるはずです。

 

最後に


ココまで読んで気づいた方も多いと思いますが、この3STEPはごくごく「一般的」な勉強法です。
すなわち、文化史に限らず、いわゆる「通史」部分にも共通するやり方です。

「文化史」も歴史、他の分野とやることは同じなのです。

 

ぜひとも、この3STEPを実行して、受験日本史を一気に得意にしていってくださいね!

また、「学びエイド」ではこの勉強法を前提とした筆者の日本文化史の講座が公開されていますので、こちらもご参照くださいませ。

広告

※本記事はプロモーションを含む場合があります。

この記事が気に入ったら
フォローしよう

最新情報をお届けします

Twitterでフォローしよう

おすすめの記事