「現代文は勉強しても成績が上がらない」「コスパが悪い」と感じている人はいませんか?
ずっと日本語で読み書きしているのに成績が上がらないから……。
実際、現場で指導していてもこんな悩みをよく耳にします。
でも、現代文もきちんと学習していけば,間違いなく成績が伸びる科目です。
ただ、そのためには現代文の学習に取り組むための意識を変え、正しい学習をしていく必要があります。
そこで本記事では、「現代文の成績が上がらない」という悩みを解消するために欠かせない「意識改革」と取り組むべき学習法を解説します。この記事で解説する「正しい意識」で勉強することで、現代文が苦手だという人も得意科目に変えていくきっかけになるはずです。
目次
現代文学習の鍵は「わかる」だけでなく「自分でできる」状態を目指すこと
現代文の学習をする上で、最も重要な点。 それは、「わかる」だけでなく「自分でできる」状態を目指すことです。
入試本番、自分の力で正解を導き出していくためにどうするのかを理解し、身につけていかなければならないのです。
現代文では語彙力・読解技術・前提知識が欠かせない
では、大学入試現代文で「自分でできる」ようになるために必要な力を確認しておきましょう。
現代文に必要な「読解力」とは、以下の3つの要素の総合力です。
- 語彙力:漢字・単語・熟語・故事成語・ことわざ……
- 読解技術:「読み解く」技術・設問を「解く」技術……
- 前提知識:文章テーマに関する最低限の知識
現代文の成績を伸ばしていくためには,これらの3つを身につけることを意識して学び,復習や演習を通して定着させていくことが重要です。
現代文学習をする際には「考え方」を身につけることを意識する
語彙力・読解技術・前提知識という3つの要素を身につけて、自分でできる状態になるためには「正解/不正解を気にするだけでなく、その解答に至る過程を理解する」ことが必要です。
こうした一つ一つの「考え方」を理解し、意識しながら演習を積むことが欠かせないのです。
問題演習だけでなく授業の受け方も見直してみたい
これは授業を受ける際も同様です。
ここで、自分の授業の受け方・復習の仕方を振り返ってみましょう。
- 授業で学んだ内容を最大限活用することを意識していますか?
- 教科書・テキスト・先生方から得られるものを最大限得ようとしていますか?
- 同じような読み方・解き方が「自分でできる」ようになることを意識していますか?
こうしたことを常に自問自答しながら、授業を最大限活用することを意識していくことが必要不可欠です。
現代文の成績を上げるために「読み方・解き方」を学ぶ方法
ここまでの段階で、現代文学習に必要な「意識改革」ができました。
では、ここからいったいどんな学習に取り組んでいけば良いのでしょうか。
繰り返しになりますが、現代文という科目は、ただひたすら文章を読んでひたすら問題を解けばできるようになるわけではありません。
「読むときに意識すること」と「設問へのアプローチ方法」を学習する
まず「読むときに意識すること」「設問へのアプローチ方法」というものを学習しましょう。
そのために効果的な方法は以下の2つ。
- (学校/塾/予備校の)授業で学ぶ
- 参考書を使う
もちろん、参考書も学校も予備校等も使わずに成績を上げられる人だっているでしょうが、それはほんの一握りの人です。地道に勉強していきましょう。
現代文のスタートにおすすめの参考書3選+問題集
現代文の授業を受講できる環境にある人はそれを活用していくとして、自分で現代文の学習をしていかなければならないという人は何から始めれば良いのでしょうか。
現代文の学習法から一つ一つ丁寧に学ぶなら『スマートステップ現代文』
現代文学習を今から「正しく」はじめようと思っている人には、拙著『スマートステップ現代文』をお勧めします。
本書は「学習法・読解ルールからはじめる現代文入門」というキャッチコピーに表れている通り、
- 1章まるまるあてた現代文の学習法の解説
- 現代文読解のはじめに身につけておきたい12の読解ルールを短文演習とともに身につける
- 実践演習を積むことで段階的に現代文学習の基礎を身につける
という3段階の学習が可能です。
現代文学習のスタートに取り組み、その後に次の参考書や問題集へ進んでいくことで、しっかりとした現代文の基礎を身につけることができるはずです。
現代文が本当に苦手な人は『船口のゼロから読み解く最強の現代文』
現代文が本当に苦手だと感じている人は『船口のゼロから読み解く最強の現代文』に取り組むと良いでしょう。
本書は著者の船口先生が柔らかい語り口で、評論文読解の技法について初歩から丁寧に解説しています。
文章の構造に注目しながら初見の文章を読み解いていくために必要な考え方を、穏やかな語り口と豊富な例を通して解説。
今から現代文の学習を始める人にお勧めです。
現代文がそこまで苦手ではないなら『池上の短文からはじめる現代文読解』
現代文がそこまで苦手ではないと感じている人が最初に取り組むなら『池上の短文からはじめる現代文読解』をおすすめします。
9章に分かれた各章で読解のルールについて丁寧な解説がなされているだけでなく、それぞれの章で扱われる問題「HOP」「STEP」「JUMP」の3段階に分かれているため、無理なく確実に読解の着眼点を養っていくことができるものです。
現代文に苦手意識はそれほどない・『船口のゼロから読み解く最強の現代文』を終えた人にお勧めです。
問題演習をしていくなら『新・現代文レベル別問題集』
参考書や授業を通して「読み方」「解き方」を学んで、問題演習に取り組む段階なら『新・現代文レベル別問題集』シリーズをおすすめします。
良質な問題と丁寧かつごまかしのない解説とを通して、現代文読解に必要な力を養っていくことが可能です。レベル別に分かれていることもあり、自分の段階に合った学習をしていくことができるのも良いですね。
問題演習を積んでいきたい人には最適な問題集でしょう。
現代文の成績を伸ばすために取り組む現代文学習:まとめ
ここまで、「現代文の成績が上がらない」という悩みから抜け出すためのポイントをお伝えしてきました。
- 現代文は「わかる」だけでなく「自分でできる」状態を目指す必要がある
- 現代文学習では「考え方」を身につけることが欠かせない
- 授業や参考書を通して「読み方」「解き方」を身につける
これらのポイントを押さえて「正しい意識」で勉強することで、現代文を得意科目に変えていきましょう!