漢文の語彙を身につけるために受験生が取り組むべき学習を紹介します。

安田です。
最近は故あって『論語』を読み返しています。

学生時代から幾度も通読していますが、読むたびに新しい気づきがありますね。
何千年も残っている古典というのはそれだけの価値がある、そういうことに毎回気付かされます。

さて、本日は「漢文の語彙」についてのお話です。

漢文における「語彙」とは

ここでは、「句形で使われる語」と「句形とは関係のない語」の2タイプに分けて考えてみます。

句形で使われる語
(例)すべからく、いまかつて、いずくんぞ、何為なんすれぞ、而已のみいやしくも、いへども、他多数。

句形学習をしている際に必ず学習して覚えることになる、「お決まりの語」です。
読み方や意味など、語彙の学習として特別に考える必要はありません。
学習過程で覚えるはずの語彙ですから心配無用です。

句形とは関係のない語
特に、用言・名詞・副詞・接続語・熟字訓など、句形学習で覚える対象ではないけども、読み方・意味ともに知っておいてほしい語です。

たとえば、

  • しん」……家来
  • 故人こじん」……古くからの友人
  • 所以ゆゑん」……理由、方法
  • いよいよ」……ますます
  • しばしば」……たびたび、何度も
  • 便すなはち」……すぐに、ただちに、つまり
  • にくむ」……憎く思う、嫌う
  • つひに」……そのまま、その結果
  • 所謂いはゆる」……世に言うところの

などです。

他にもたくさんあります。これらの語彙をいかに覚えるかを考えてみましょう。

日常の学習の中でくり返し触れて覚える


大学受験では多くの科目を学習しなければいけません。

漢文の学習に使える時間は限定的ですから、「句形学習」「読解演習」「過去問演習」の中で、頻出語彙を覚えていくのが望ましい姿勢です。

「句形で使われる語」は、句形を勉強すれば必然的に覚えるので、「句形とは関係のない語」をいかにして日常の学習の中で覚えていくか、というところに意識を向けましょう。

学校の授業を最大限活用する

まず、普段の学校の授業を最大限に活用しましょう。

特別なことをしなくても、教科書で学ぶ文章で「覚えるべき・覚えておきたい語彙」はすべてカバーができるはずです。
学校の授業では何時間もかけて一つの文章を精読するでしょうから、必然的に、一つ一つの語彙に正確に意識を払って、「書き下し文をつくる」「口語訳をつくる」をすることになります。

これを2~3年もやれば頻出語彙は何度も読み書きすることになりますから、自然に記憶に残っていくはずです。

参考書・問題集掲載の一覧を活用する

これらの「覚えるべき・覚えておきたい」語彙は、学校で購入している参考書(『漢文必携』など)に整理されて掲載されています。
先日紹介した『漢文道場[基礎編]』にも「句形・重要語一覧」のページで整理されています。

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実戦タイプの問題集以外では大体掲載されていると思うので、参考資料として、教科書の文章を読む際や読解問題を解いたあとの内容確認の際に、本文と一覧表を照らし合わせながら確認に使うのが有効です。

とはいえ、受験本番が迫ってきている高校3年生や既卒生の皆さんは長期的にじっくり、は今からは難しいでしょう。

ですから、模試で出題された問題、手元で取り組んでいるであろう問題集の文章で、まるまる覚えるつもりで一つ一つ丁寧に解釈を取り、語彙の一覧と照らし合わせながら覚えていく、という方法で進めていきましょう。

▼参考:「読解につなげる句形学習!『漢文道場[基礎編]』の活用法」

漢和辞典を使うか否か

私が指導する中では、漢和辞典を引いてもらうこともあります。

もともとどういう意味の字なのか、どういう用例があるのか、といった深い部分まで知ることで記憶に刻み込んでほしい、という意図があります。

漢和辞典に書かれている内容は大学受験を考えるだけなら濃密なのでそこまでやらなくても、という意見もあるかもしれませんが、より深い世界を知ることで知識をより深く自らに刻み込むことができるため、使えるなら積極的に使ってほしいと思っています。

模試や過去問に追われてくるとなかなか腰を据えて辞書を引きながら読む、という時間は意識的に取りづらくなると思うので、1~2年生のうちにじっくりやってみてはどうでしょうか。

おわりに

漢文の語彙は、英単語や古文単語の学習とは少し違います。
それを集中して覚えるという機会はあまりありません。

あくまでも日常の学習を通して、くり返しくり返し、塗り固めるように覚えていく意識で臨みましょう。

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