それでは、緊張を抑えるための正しい深呼吸のしかたについて説明します。
まずは深呼吸をしてみてください。
おそらく「大きく吸って」から「大きく吐く」人がほとんどなのではないでしょうか。
実はこれがまちがいなんです。
「呼吸」という字を見てみましょう。順番を見ると「呼気」と「吸気」ですよね。つまり呼吸とは「吸ってから吐く」ものではなく「吐いてから吸う」ものなのです。これが深呼吸のポイントです。
以下に深呼吸のしかたを順を追って説明します。
- おなかをへこませながら、入っている空気をすべて吐き出します。この時には口をすぼめて口から吐き出すとよいでしょう。
- もうこれ以上吐き出せない、おなかをへこませることができない、というところまで吐ききったら、吐くのをやめおなかの力を緩めます。そうすると、自然とおなかふくらみ鼻から空気が入ってくるはずです。これが「吸う」です(息苦しく感じたら鼻から少し吸ってもかまいません)。
- 息をすったら、また1.のように吐き出します。そして②へ。これを2分から3分程度続けます。
これを呼吸のみに集中して続けてみてください。気づくと緊張感が和らいでいるはずです。つまり呼吸をコントロールすることで自律神経をコントロールした、ということです。
最後にこの呼吸法のポイントをいくつか。
POINT
- 原則として「口から吐いて鼻から吸う」こと。
やりにくいようであれば鼻から鼻、口から口でもかまいません。 - 必ず呼気を長く、吸気を短くする。
副交感神経を優位にしたいのですから、吐く時間を長くします。 - 呼吸器に疾患を抱えている人は無理をしない。
できる範囲で。 - 吸ったときにおなかがふくらむ感じがあまりしないという人は床に寝ておなかに本などを置いて呼吸してみてください。本の上下でうまく呼吸ができていることがわかります。
「腹式呼吸」という言葉を聞いたことがある人もいるかと思います。実は深呼吸とは適切な腹式呼吸の方法なのです。
ぜひこの深呼吸のしかた、やってみてくださいね。受験生の健闘をお祈りしています。
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