英語の過去問演習を効果的に行うために意識しておきたいポイント

受験ムードも高まり、書店でも多くの過去問が並ぶ時期になりました。

みなさんはもしかしたら、「いつから過去問やればいいの?」「どうやって過去問やればいいの?」「注意すべきことは何?」といった疑問を持っていませんか?

今回は過去問の扱い方についてお話しようと思います。
過去問について悩んでいる受験生は、参考にしてもらえればと思います。

英語は過去問「だけ」やれば良いわけではない

「秋からは過去問!」とよく言われます。
そこで「周りで過去問をやる人が増えたので焦りはじめた」という人もいるかもしれません。

しかし、英語も「過去問をたくさんやれば学力がつき、合格に直結する」と考えるのは危険です。
つまり、

過去問をやることは必要だが、過去問だけやれば良いということでは必ずしもない

ということに気をつけて欲しいのです。

 

英語の過去問演習は自分の実力の「確認」作業

英語で過去問「だけ」やれば良いということにはならないのは、過去問演習は「自分の実力がその大学にどれだけ近づいたのかを測る『確認』」であって、積極的に「学力を伸ばす」ものではないからです。

早い時期に過去問をやる目的は

  1. 自分の実力と志望校の差、問題の難易度が測れる
  2. 出題形式を把握し、それに基づいた対策を講じる

ということです。

過去問を解き、難易度・出題傾向を把握しそれに基づく対策をし、実行するので実力がついてくるのです。

 

過去問演習を通して出題傾向を把握する

英語の過去問を解く目的には、難易度・出題傾向を把握することがあるといえるでしょう。
また出題傾向が変わっている場合もあるので、なるべく新しいものからやると良いです。

自分が出願する予定の出題形式を把握することはとても大切です。
毎年、「自由英作文が出題されてる……」「会話表現がガッツリ出てる」「要約もあるの……?」という反応を目にします。

これらの対策を後手に回さないためにも、今から少しずつ対策をしていきましょう。

 

英語の過去問演習に取り組む際の具体的な手順

これらの目的を踏まえて上で、以下の手順で英語の過去問に触れてみると良いと思います。

  1. [時間制限なし+ シャーペン]でまず解く。
    (時間は計測しておく)
  2.  すぐに解説を見るのではなく、単語帳・辞書・参考書などを使い、解き直す(色ペン)。
    (何が足りなかったのかを考えながら)
  3.  解答・解説を読み、何が足りなかったのかを把握する。
  4.  必要に応じて、参考書などで自分の課題を克服する学習を行う。

この手順で進めることで、自分の弱点を把握し、それに対する対策を立てることができます。

また、自分で対策が立てられなくても、弱点が具体的にわかっていれば、指導者から効果のある具体的なアドバイスを得ることができるでしょう。

 

秋の段階では「制限時間内に終わらせなければダメだ」というわけではない

ここで強調したいのは、

秋の段階で、制限時間内に終わらせないとダメだ!と思う必要はない

ということです。
何分で解き終わったかを記録しておくことは大切ですが、制限時間で打ち切りにする必要はありません。

たとえば、制限時間が90分の問題を120分で解いたとするなら、その30分を埋めるために何をしたら良いのかを考えることが大切だからです。

 

英語の過去問演習をルーティン化する


過去問演習に入る際には「いつ」英語の過去問をやるのかを決め、ルーティン化できると良いでしょう。

たとえば、

  1. 学校のない日曜日の午前中に「過去問」を解く。
    (時間は測るが、あまり意識しない)
  2. 午後に復習をし、その後で「1人作戦会議」を実施
    • まず制限時間を気にせず、自分のペースで復習・解き直しをする。
    • 現段階の学力であと何問正解できるのか、それをなぜ正解できなかったのか追究する。
    • 月曜日から土曜日の間に重点的に学習する項目を決める

のように進めるのはどうでしょうか?

月曜日から土曜日までの間に参考書や授業を通じて力をつけ、日曜日に過去問で確認する。
そこでまた課題を見つけ、翌週の学習に励む。

このように過去問演習がルーティン化できると、有意義に過去問演習が進むと思います。

 

英語の過去問演習は第1志望の過去問から

最近では、私立大学・国公立大学の受験校が5校程度から10校程度になる場合が多いと感じています。
そうなると、「どの大学の過去問からやればいいんだろう……」と悩むのではないかと思います。

おすすめなのは、まず志望校をチャレンジ校/実力相応校/安全校の3つに分けて、そのうち、第1志望の過去問を「1年分」だけ解いてみることです。

攻略したい相手のレベルや特徴を把握しておけば、日々の演習でそこに意識が向きます。

 

第1志望校の過去問演習での正答率で今後取り組むべきものを分類する

そして、

第1志望の過去問の正答率
  • A.55% 未満
    →安全校の過去問に取り組む
  • B.56% 以上 70%未満
    →実力相応校の過去問に取り組む
  • C.71%以上
    →チャレンジ校/実力相応校の過去問に取り組む

のように、正答率に応じて、どこの過去問から取り組むかを決めていくと良いと思います。

正答率が55%未満の場合、第1志望/チャレンジ校の過去問を解くのにまだ基礎力が足りていない可能性があります。
この場合は、まず安全校の過去問を解き70%以上の正答率を出せるようにしましょう。

少しずつ経験値を積み、自分のレベルをあげていくことが大切です。

この際に、第1志望の過去問を解いている状態といない状態では演習の質に大きな差が出ます。
第1志望校との共通点に気づくことができ、第1志望の過去問の対策にもつながります。

 

おわりに


過去問は、たくさん「量」をやれば成績が上がるという代物ではありません。
しかし、過去問をしっかりやることで自分の敵を知り、対策を立てることができれば、成績向上やその先にある志望校合格へと繋がっていきます。

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