【レベル別】数学Ⅲの微積分を攻略する勉強法

どうも、みなさんこんにちは。高橋佳佑です。
今回は数学Ⅲの単元「微分積分」の学習のポイントに関してお話しします。

微分積分の初学者は計算を仕上げるところから


まずは計算をしっかり仕上げましょう。

 

微分編

数学Ⅱでは多項式で表される関数を扱いましたが、数学Ⅲでは「極限」の単元でいろいろな関数の極限の計算ができるようになったので、あらゆる関数の導関数が定義に従って微分できるようになります。

 

合成関数の微分

さらに、合成関数の微分というものが証明できます。

$$\frac{d}{dx}f(g(x))=f'(g(x))・g'(x)$$

公式で書くと見づらいかもしれませんが、実際やっていることはシンプルです。
基本公式を覚えた後は、これに慣れましょう。

例えば、
$$(\sin x)’=\cos x$$
ですが、$x$の代わりに$g(x)$という微分可能な関数が入った関数の微分は,
$$(\sin g(x))’=\cos g(x)・g'(x)$$
となります。
例えば、
$$(\sin 2x)’=\cos 2x・(2x)’=2\cos 2x$$
となります。

合成関数の微分で気を付けたいポイント

とても間違いやすいのは、$\sin x^2$の微分と$\sin^2 x$の微分です。
2乗の位置が違うだけですが、関数としても異なります。

$\sin x^2$の微分は$x^2=g(x)$として
$$(\sin g(x))’=\cos g(x)・g'(x)$$
より
$$(\sin x^2)’=\cos x^2・2x=2x\cos x^2$$
となります。

一方で、$\sin^2 x=(\sin x)^2$の微分は$\sin x=g(x)$として
$$(\{g(x)\}^2)’=2g(x)・g'(x)$$
より、
$$(\sin^2 x)’=2\sin x・\cos x=2\sin x\cos x$$
となります。

他にも、微の微分、商の微分などの公式もありますので、いろいろな関数を微分することをできるようになります。

 

微分の計算ができるようになった後

計算ができるようになったら、数学Ⅱの微分計算のあとのことを思い出してみましょう。

接線の方程式が求められるようになり、極限が計算できてグラフがかけるようになります。
さらに、関数の最大値や最小値も求められたり、極値をもつ条件なども求められるようになります。

数学Ⅲでも同じです。いろいろな関数のグラフをかいたり,接線の方程式が求められるようになります。
数学Ⅱでやったことを思い出しながら挑戦してみましょう。

 

高次導関数

さらに数学Ⅲでは高次導関数というものを考え、曲線の凹凸というものを考えられるようになります。

放物線ではおなじみの上に凸、下に凸というものですね。
グラフをかくときに、$f'(x)\geqq0$となれば、$f(x)$は単調増加となります。

ただ、これだと増加の仕方がわかりません。

たとえば、下の図のような2つのグラフは$x$が$0$以上の範囲でともに増加していますが、左の図は下に凸、右の図は上に凸です。
これを調べるとき第二次導関数$f$"$(x)$を使います。
一般に$f$"$(x)>0$のとき、下に凸、$f$"$(x)<0$のとき、上に凸となることが知られています。

 

積分編

微分の計算ができるようになったら、いよいよ積分計算です。

数学Ⅱまでとは違い、数学Ⅲの範囲では積分できない関数もあります。

まずは基本公式を覚えましょう。
基本公式以外にも部分積分法や置換積分法という積分法もありますが、基本公式を覚えていないと難しいです。いろいろな関数を積分するのに、ⅠAⅡBまでの知識も使いますから、その都度きちんと確認しましょう。さらに、テクニックのいる積分もあるので暗記も必要です。
積分計算はたくさん練習しましょう。


 

微分がスラスラできるようにならないと積分は厳しい

また、積分は微分の逆演算であるので、微分がスラスラできるようにならないと厳しいです。
間違いやすい積分は
$$\int \sin^2 xdx dx$$
です。

初心者は$C$を積分定数として
$$\int \sin^2 x dx=\frac{1}{3}\sin^3 x+C$$
とやりがちですが、
$$(\frac{1}{3}\sin^3 x)’=\sin^2 x\cos x$$
ですから、微分してもとの関数に戻りません。

上の微分は
$$\int \sin^2 x\cos x dx=\frac{1}{3}\sin^3 x+C$$
となることを意味しています。

正しくは半角の公式を用いて、
\begin{eqnarray}
\int \sin^2 dx &=& \int \frac{1-\cos 2x}{2}dx \nonumber \\
&=& \frac{1}{2}\int (1-\cos 2x)dx \nonumber \\
&=& \frac{1}{2}(x-\frac{1}{2}\sin 2x)+C \nonumber \\
&=& \frac{1}{2}x-\frac{1}{4}\sin 2x+C \nonumber
\end{eqnarray}
となりますから注意しましょう。

 

自分で積分した答えを微分して元の式に戻るか確かめる

積分は微分の逆演算なので、自分で積分した答えを微分して元の式に戻るか確かめましょう。
これは積分する時常に考えていてほしいことです。

 

さて、積分計算が一段落したらまだまだやることはあります。
定積分を含む関数、区分求積法、定積分と不等式、面積、体積、曲線の長さと道のりなどです。
面積に関しては数学Ⅱと内容が重複するものもあるのでイメージしやすいでしょう。

まずは、教科書レベルの問題を解けるようにしましょう。

 

基礎ができたら


微分法、積分法ともに原理を理解しましょう。

たとえば、$x$軸まわりの回転体の体積を求める式、
$$\int_α^β \{f(x)\}^2\pi dx$$
は微小体積の近似量になっていることを意識すると他の式の見通しがよくなります。

式の中の$\{f(x)\}^2\pi$は半径$f(x)$の円の面積(底面積)で、この縁を幅$dx$だけ動かして円柱を作ります。
この円柱を$x=α$から$x=β$まで寄せ集めると、求める回転体の体積になります。

この考え方で、いろいろな関数で囲まれた図形の面積や、回転体の体積を求めてみましょう。

 

標準的な問題集を解いていく中で理解を深めるのがいいと思います。
数学Ⅲで問われることはⅠAⅡBの内容も含まれるので、必要に応じて、復習することをおすすめします。

1題1題きちんと考え、問題が「解ける」から「理解する」ということを意識するといろいろな問題が解けるようになります。
答えがあっていた問題も、解答解説をきちんと読み、その都度自分の手できちんと計算しながら内容を理解できるまでしっかりと考えましょう。

 

上級者向け


微積分や数学Ⅲに限った話ではありませんが、上級者に求められることの1つに論証力があります。

まずは教科書や参考書に出ているような公式や定理などの証明を、見ながらでもよいので自分の手を動かして計算し、証明してみましょう。
そして、日頃の勉強から答案づくりを心掛けて問題をときましょう。

 

答案をつくる際、必要条件、十分条件あるいは同値変形などを意識するとよいです。

もちろん計算力も必要になります。
粘り強く計算し答えを出しましょう。

 

入試問題には大学の数学や物理現象が背景にある問題もある

入試問題には、大学の数学や物理現象が背景にある問題も多く存在します。

たとえば、雑な言い方ですがある関数を多項式で表すテイラー展開です。

 

指数関数$e^x$をテイラー展開すると(下の式は正確にはマクローリン展開といいます)
$$e^x=1+x+\frac{1}{2!}x^2+\frac{1}{3!}x^3……$$
となります。

これは大学の微積分学で習うことですが、参考書などにとりあげられているので、是非読んでみてください。

 

おわりに

微積分は入試数学において要となる部分です。
習熟度によらず求められるのは計算力です。

 

計算ができるようになると解ける問題の幅が広がります。
また、ⅠAⅡBの話に帰着することもよくあるので、きちんと復習しましょう。

どの分野でもそうですが、勉強するときにただ問題が解けるというだけでなく、きちんと理解できるまで考えましょう。
なぜ式変形をしたのかなど、1行1行丁寧に解答解説を読み、自分で答案が書けるようになるまで繰り返してください。

 

それでは、今回はこの辺で!

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