2022年共通テスト英語[リーディング]から見る、英語学習のポイント

こんにちは。

今回の記事では、2022年の大学入学共通テスト(英語)本試験[リーディング]をもとに、新高3生・新高2生がどのような対策を行うべきかアドバイスしていきます。

2022年共通テスト英語は「スピーディな情報処理」が問われていた


数学などでは「難化」したと言われる共通テストですが、英語[リーディング]は、平均点が61.80点で、昨年の58.80点よりも+3.0点のテストでした。

少し簡単にはなったとはいえそうですが、ほぼ昨年並です。
そんな意味で、「テスト」としては良いテストだったといえます。

その中でも、受験生を苦しめたのが、

2022年の大学入学共通テスト英語[リーディング]の特徴
① 面倒な情報処理をさせる問題の増加
→ 本文との照合が取りにくい / 計算が面倒
② 答えの確信を持ちにくい問題の出題
→ 本文との照合が取りにくい / 消去法が早い

 

このように、2022年共通テストの英語は全体として、 思考力」より「スピーディな情報処理」が問われている試験でした。

 

(例)第4問「電化製品を買う方法」に関する複数テキスト読解問題

たとえば、第4問 の「『電化製品を買う方法』に関する複数テキスト読解問題。

この問題については、計算や他の条件を読み取りながら、本文と選択肢の情報を照らしわせることが必要だったので、かなり大変だったと思います。

 

(例)第6問Bの「プラスチックとリサイクル」に関する読解問題

また、第6問Bの「プラスチックとリサイクル」に関する読解問題」。

この問題は最後の問題が本文と照合しにくく、消去法で解く方がよい問題だったと思います。

 

共通テスト英語では「基本」が大切


共通テストの英語[リーディング]は、その分量の多さも大きな特徴の1つです。

今年は試験全体の総語数が昨年よりも多く、約6,000語程度でした。
おそらく日常の英語学習では80分で6,000語を処理することはしていないでしょう。

そのため、2022年の共通テスト[英語]の問題 を解いたときに

「このテストでは速読が大切だ!」
「読み飛ばしのスキルを身につけなければ!」

と思うかもしれません。

 

共通テスト英語では「基本」が大切

しかし、その発想は逆効果になる可能性があります。

確かに「速読」は大切ですが、基本が身に付いていない「速読」はただ英文を雑に読んでいるに過ぎません。
いかに眼を早く動かせても、英文内容の理解ができていないのであれば、その速読には意味がありません。

共通テスト対策の心得
[① 英単語 ② 英文法 ③ 文構造把握] という基本が大切。

 

共通テスト英語対策の最初は「時間を無制限にして」問題を解いてみる

共通テスト英語の対策を始める際、まずは時間を解答時間を80分ではなく、無制限にして問題を解いてみてください。

「あれ、この単語の意味わかんないな…」
「ここの関係代名詞、どう処理すればいいんだ…」
「この1文長すぎる…、どこで区切ればいいんだ…」
「この④の選択肢、①と何が違うんだ?」

などの心の声が聞こえてくるはずです。

そうすると、速読や時間の課題以前に[英単語・英文法・文構造把握]の3つを意識することが大切だと思えてきます。
実際に今年の共通テスト英語では、この3つについて学習を進めていれば答えがすぐにわかる問題も多く出題されていました。

[英単語・英文法・文構造把握]の3つが身に付いていない状態では、共通テスト英語で「基本問題を間違え、少しひねられた問題では手も足もでない」という二重苦が待ちかまえています。

わからないところを適当に流して、雑に読んでいるだけでは英語力の向上は望めません。

 

共通テスト対策英語対策のチェック項目


ではこの3つを身につけるために、何をすれば良いのでしょうか?
まずはこのチェック項目で、今の英語学習を確認してみましょう。

共通テスト英語対策のチェック項目
  • 英語における、名詞・形容詞・副詞 のはたらきを説明できる。
  • 英単語帳はもう1冊持っており、やり方を決め、毎日取り組めている。
  • 4択問題を解くだけにとどまらない文法学習を行えている。
  • 普段から英語を読むときに、構文やカタマリを意識している。

 

そして、不安な箇所については、それぞれを解説した記事を確認してほしい記事を紹介します。
今の学習を見直してみてください。

 

これらの観点に基づいて学習を進めることが、共通テストだけではなく、私大や国公立大受験を含めて大切な英語学習の基礎を作ることにつながります。

この基礎ができてから、速読の仕方や情報処理の仕方を身につける必要があります。

 

おわりに

共通テストに立ち向かうには、基礎を作ることだ大切です。

基礎を作る際に手を抜いて、楽をしようとしすぎると強固な基礎を築けません。
そして、強固な基礎を作るには時間をかけて「理解」と「演習」を繰り返す必要があります。

先を見据えた、早めの動き出しが重要です!

 

APPENDIX――名詞・形容詞・副詞 のはたらき

 [1]名詞のはたらき

名詞の役割
  1. 文の中で動詞(V)の S , O , C のいずれかになる。
  2. 前置詞 + 名詞 でカタマリを作る。
    (=この名詞は「前置詞の目的語」と呼ばれることもある)
    (e.g.) Taro was never afraid of giving his views.
    「太郎は自分の意見を述べることを決して恐れなかった」
    → of の後ろなので、名詞のカタマリが来ている
    = givingは動名詞だ!ということに応用できる

 

例外: 1.と2.に属さない名詞が出てきたと思ったら、次の2つのうちのどちらか。

① 前に出てきた名詞と同格(イコール関係)
② 分詞構文(Beingが省略されている)

 

[2]形容詞のはたらき

形容詞の役割
  1. 名詞を修飾する(詳しく説明する) 《限定用法》
    She is a cute girl.(cuteはgirlを修飾)
  2. Cになる(SまたはOについて情報を補足する)《叙述用法》
    She is cute.(cuteは補語)

 

例外:①と②に属さない形容詞が出てきたと思ったら、分詞構文。

 

[3]副詞のはたらき

副詞の役割
名詞以外(動詞 / 形容詞 / 副詞 / 文)を修飾する。
→ 文の主要素(S V O C)にはなれない。

 

  • 動詞を修飾
    〔She always gets up at seven.「彼女はいつも7時に起きる」〕
  • 形容詞を修飾
    〔That's a very good question.「それはとても良い質問ですね」〕
  • 副詞を修飾
    〔He handled it quite carefully「彼は細心の注意を払ってそれを扱った」〕
  • 文を修飾
    Happily, she didn't die.「幸い彼女は死ななかった」〕
広告

※本記事はプロモーションを含む場合があります。

この記事が気に入ったら
フォローしよう

最新情報をお届けします

Twitterでフォローしよう

おすすめの記事