こんにちは、羽場です。
今回は、2023年3月にZ会から刊行される拙著『スマートステップ現代文』を使って現代文の学習をするときの「使い方」を解説していきます。
今回は
- 第1章の使い方
- 第2章を活用して読解ルールを身につける
- 第3章の問題演習で定着を図る
の3本の柱で、それぞれの章の活用法をご紹介します。
なお、『スマートステップ現代文』が発売された後は、「補講」と題して各章・各節ごとの補足記事を公開します。
補足記事を通して本書の内容をより深めていくので、本書に取り組みながら読んでいただくとより効果的です。
ぜひ併せてご覧ください。
目次
まずは第1章を「読み物」感覚で通読する
第1章は全6節構成で現代文の学習法について解説しています。
基本的には「読み物」として読み進めるイメージでOKです。
その際、以下の2パターンのいずれかで取り組んでください。
- typeα 前から順番に読む
- typeβ 自分に必要な部分を優先的に読む
特にtypeβのイメージで読み進める人は、第1節を読んだ後、第2節のフローチャートを活用しながら優先順位をつけて読んでみると良いでしょう。
一度通読した後は、気になる節を繰り返し参照しながら第2章へと進みます。
第2章で基本の「読解ルール」を習得する
第2章からいよいよ現代文学習をスタートしていきます。
その際の流れは
- ポイント解説を読み込む
- 短文演習に取り組む
- 次ページ「本文チェック」の確認
- 別冊の解説で設問へのアプローチを確認
というイメージです。
それぞれの段階を説明していきます。
①ポイント解説を読み込む
第2章は、最優先で身につけるべき「読解ルール」を解説した後、短文演習で定着させる構成になっています。
まずは「読解ルール」の解説部分を読み込んでください。
各節はさらにいくつかのブロックに分かれているので、時間がない場合はブロックごとに読み進める形でも良いでしょう。
②短文演習に取り組む
それぞれの「読解ルール」解説の次ページは、その節の「読解ルール」が活用できる短文演習問題が掲載されています。
短文演習を通して、そのルールを定着させていきましょう。
この際のポイントは、理解した「読解ルール」を意識して文章を読むことです。
そのため、現代文の学習では、「『理解する』だけで終わらせず、『自分でできる』ようにならなければいけない」と常に意識する必要があります。
- まずは学んだことを意識して問題に取り組む
- 繰り返すことで無意識のうちにできるようになる
という段階を通して、少しずつ「初見の文章を読む力」を身につけていきましょう。
それぞれの節の問題には目安となる解答時間が掲載されています。
絶対に守らなければならないわけではありませんが、慣れてきたら解答時間も意識してみるとよいでしょう。
③演習後は次ページの「本文チェック」を確認
短文演習を終えたら、まずは別冊の解答を見ながら採点をします。
その後、まずは短文演習の次ページに掲載されている「本文チェック」のページを見ながら、本文読解の際に意識しておくべきポイントに注目できたかを確認します。
自分が文章を読んだとき、同じ箇所に注目できたかどうかを確認してみましょう。
その節で扱われていた読解ポイントの中で見落としていたものがあったら、もう一度ポイント解説のページに戻って「読解ルール」解説を読み込んでください。
本文中の語彙も確認する
この段階で本文中の語彙も拾っておきたいところです。
まずはこの「語彙チェック」に目を通し、自信のない語句をおさえておきましょう。
また、「語彙チェック」には掲載されていない語句についても、知らなかったり意味が曖昧だったりした語句については辞書で意味を確認することを忘れずに。
要約を通して本文内容を確認する
また、「本文チェック」のページには意味段落ごと・文章全体の要約解答例がついています。
それぞれを丁寧に読みながら、自分の本文理解が正しかったか確認してみましょう。
要約については、実際に自分でも取り組んでみるとなお良いです。
要約に苦手意識がある人は、まずは意味段落ごとの要約に取り組むことから始めてみると良いかもしれません。
④別冊の解説で設問へのアプローチを確認
本文の確認を終えたら、別冊の解説を見ながら設問へのアプローチを確認していきます。
この際のポイントは次の3つです。
- 自分の考え方が正しかったかを確認する
- どうしてその解答になるのか、根拠を確認する
- どうやってその考え方に辿り着くのか考える
詳しくは本書『スマートステップ現代文』第1章【第1節】で解説しています。
取り組む際には再度確認してみてください。
なお、記号選択問題はすべての選択肢に「正答の根拠」「誤答の根拠」が掲載されています。
その上で、どうすればその考え方・解答に辿り着くのか考えてみてください。
まずは1〜12節順番に取り組んだ後、自信のない節に再度取り組む
第2章に一通り取り組んだら第3章へ……といきたいところですが、その前にまず、第2章の内容が身についたかどうかを確認しましょう。
これらのルールが身についていない状態で闇雲に演習を積んでも、演習の効果は薄れてしまいます。
そこで、第2章に一通り取り組んだら、自信のない節や正答率・得点が低い節に再度取り組んでください。
第2章の内容が身についたという実感が持てるまで、第2章の確認・演習を繰り返すことです。
その後で、第3章に進みます。
第3章の実践演習に取り組んで定着を図る
第3章は問題演習を通して、第2章で学んだ力を定着させていく章です。
「問題演習→答え合わせ・確認」の流れで取り組んでみてください。
①問題演習
第2章までで学習したポイントを意識しながら、まずは自力で問題を解きます。
第2章と同様、この際のポイントは、理解した「読解ルール」を意識して文章を読み、設問に解答することです。
また、第3章からは記述の問題も収録しています。
どうしても難しいという人は、まずは字数制限を気にせずに書いてみるとよいかもしれません。
「まずは書いてみることが大事だ」というわけではないですが、記述問題に取り組む中で「設問に対する解答の作り方」「解答のイメージの掴み方」を学んでいきましょう。
それぞれの節の問題には目安となる解答時間が掲載されています。
絶対に守らなければならないわけではありませんが、慣れてきたら解答時間も意識してみるとよいでしょう。
②演習後は次ページの「本文チェック」を確認
演習を終えたら、まずは別冊の解答を見ながら採点をします。
記述解答については採点基準も掲載しているので、参考にしてみてください。
その後の流れは第2節と基本的には同じです。
その文章の中で登場する「読解ルール」の中で見落としていたものがあったら、第2章の該当ページにもう一度戻って「読解ルール」解説を読み込んでください。
本文中の語彙も確認する
この段階で本文中の語彙も拾っておきたいところです。
まずはこの「語彙チェック」に目を通し、自信のない語句をおさえておきましょう。
また、「語彙チェック」には掲載されていない語句についても、知らなかったり意味が曖昧だったりした語句については辞書で意味を確認することを忘れずに。
要約を通して本文内容を確認する
また、こちらも第2節同様に「本文チェック」のページには意味段落ごと・文章全体の要約解答例がついています。
それぞれを丁寧に読みながら、自分の本文理解が正しかったか確認してみましょう。
要約については、実際に自分でも取り組んでみるとなお良いです。
要約に苦手意識がある人は、まずは意味段落ごとの要約に取り組むことから始めてみると良いかもしれません。
③別冊の解説で設問へのアプローチを確認
本文の確認を終えたら、別冊の解説を見ながら設問へのアプローチを確認していきます。
基本的な取り組み方は第2節の短文演習と同様です。
その考え方を意識できていなかった場合、もう一度その節のポイント解説のページに戻りましょう。
順番に取り組んだ後、自信のない節に再度取り組む
第3章に一通り取り組んだら、自信のない節や正答率・得点が低い節に再度取り組みましょう。
第2章、第3章ともに、学んだ内容が身についたと感じられるまで何度でも繰り返してください。
このようなイメージで丁寧に本書の学習を進めていきながら現代文学習・読解の基本を身につけ、次のステージへと歩を進めていきましょう。
そして、次のレベルに進んでからも、本書で扱った内容に不安を覚えたらその都度すぐに本書の該当ページに戻ってきてください。
『スマートステップ 現代文』書籍情報
|
『スマートステップ 現代文』予講 | |