【新旧課程】過去問を有効活用して共通テスト漢文を攻略する方法

こんにちは。安田です。

昨年度から大学入学共通テストが新課程版になり、国語も大きな変更がありました。それを踏まえて、主として過去問を用いた共通テスト対策についてお伝えします。

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国語の新課程共通テストを知る

【漢文】旧課程との違い
  • 点数配分……50点→45点
  • 選択肢……5択→4択

2025年度の共通テストから新課程になり、国語は第3問(20点)が追加され、それに伴って国語全体の試験時間が変更(80分→90分)、各大問の点数配分が変更されています。漢文は50点満点から45点満点になりました。

漢文は旧課程の時と同じように対策して解いていく意識で臨める

内容については、漢文だけで見ると、本文の文章量自体はおおむね変化なしです(2024年度と比べると微増しています)。ただし、選択肢が5択→4択になったことで、全体的に解きやすくなっています。

共通テスト特有の「複数テクスト形式」は継続されており、相互参照などのテクニックは引き続き有効です。

時間配分や選択肢の吟味においては旧課程の時と違いを感じるかもしれませんが、おおむね、旧課程の時と同じように対策して解いていく意識で臨めるテストと認識して大丈夫です。

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新課程共通テスト対策 過去問の効果的な使い方

過去問演習の目的
  • 試験の形式や難易度をつかむ。
  • 設定時間とボリュームのバランスをつかむ。
  • 現時点での合格可能性をつかむ。
  • 知識の整理とアップデートを行う。
  • 読む力、解く力の向上を図る。

時間配分の考え方

共通テストの国語は、新課程で10分延びたとはいえ、「時間が足りなくなりがち」な試験であることには変わりありません。

特に、第3問は手慣れていないと、問題量・配点のバランス以上に時間を取られる人が多いです。したがって、「90分を全体でどう割り振るか」という練習が必要です。

その中で、漢文に使える時間は、多くの人は旧課程と大差ありません。20分かけると他に時間が回らなくなるため、15分前後が目安になるでしょう。

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新課程で形式が変わったことによる影響も見逃せない

選択肢が減ったことで、解く感触がそれまでの旧課程の問題とは若干異なると思います(旧課程の問題は少し難しく感じることが多いです)。
また、2024年度以前の過去問では、時間や大問数の変化によって、国語全体を通して演習することがやりづらくなっています。

時間を意識した過去問演習を行う

そこで、私は自分の塾では以下のように対応しています。

過去問演習の方法
  • 2025年度の問題は本試験、追試験ともに90分通しで行う。
  • 2021~2024年度の問題は80分通しで行う。
  • 90分間の時間配分練習は河合塾や駿台の実戦問題集を活用する。
  • (必要な場合)2020年以前のセンター試験過去問は漢文単独で15分以内の設定で行う。

共通テストの問題はクオリティが高いですから、複数テクストの演習も含めて、実際のとおりに行うのを基本にしています。

実際、2025年度の受験生も、それまでの80分試験の演習を繰り返したことで、90分試験でもほぼ動じることなく、8~9割の点数を確保できていました。

5択の問題で慣らしていることで、4択になったときに「簡単になった」と感じ、それが平均点の向上にも繋がったのだと思います。

高得点を狙うなら実戦問題集などを通した90分5大問の練習も必須

ただし、やはりさらに高得点を狙うとなれば、90分5大問の練習も必須です。2025年度の受験生も、80分4大問の過去問演習に加えて、実戦問題集を用いた90分5大問の練習も行いました。

試験本番はメンタルの安定が高得点に結びつきます。「慣れ」はメンタルの安定を生み出します。

こちらも油断せずに練習しておきたいですね。

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市販の過去問題集を活用した過去問演習で実力向上を狙う

河合出版『過去問レビュー』、教学社『過去問研究』のいずれかを使用する人が多いと思います。
漢文では、書き下し文と口語訳、作品説明や本文解説から各設問の解説まで非常に充実しており、自力で勉強しやすいです。

十分に活用するとこれだけでも相当な学力向上・得点力アップが見込めます。

学力をつけるための具体的な活用法

以下は、共通テストの過去問を用いて、漢文の学力を上げることを目的とした方法です。
まだ満点は取れない、2問以上間違えてしまう段階であれば、こちらのやり方を実践してみてください。

過去問の活用法
  1. まず問題を解く (国語全体で時間を測って解くのが望ましい)
  2. 答え合わせをする
  3. 解説に入る前に 書き下し文を作り(全文)、可能な限り訳してみる
  4. 解説を開き、書き下し文・口語訳を自分のものと照合する
  5. 書き下し文・口語訳をベースに、本文解説を読んで理解する
  6. 正解した問題も含めて、各設問の解説を読んで理解する
  7. 自分が覚えていなかったもの・あいまいだったものは、ノートに整理する
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「答え合わせのあとにすぐ解説を見ない」ことが鍵

気をつけるべきは、「答え合わせのあとにすぐ解説を見ない」ことです。
ここでは実力アップが目的ですから、まず自分でできる限り頭を振り絞ってから解説に取り組むことが必須なのです。

書き下し文が作れることは必須。口語訳も、読めている人は細部が多少曖昧でも全体的にはおおむね書けますから、そのレベルを目指しましょう。

そのうえで、各設問の解説から、自分に不足した知識を整理していくのが王道です。

8割以上取る実力がある人の過去問活用法

仕上げのレベルに達している(8割以上取る実力がある)人は、以下の手順でOKです。

過去問の活用法
  1. 国語全体で時間を測って解く
  2. 答え合わせをする
  3. 書き下し文・口語訳・本文解説で自分の読みを確認し、各設問の解説で理解を深める
  4. できなかったものをノートに整理する

自分ができなかった問題が整理されたノートは、共通テストの直前に見返す材料として非常に有用です。当日にお守り代わりに持っていってもいいでしょう。

過去問を有効活用して、得点力を向上させる

共通テストの新課程の過去問は1年分しかありませんが、2021年度からの旧課程の問題も有効活用できますし、実戦問題集も活用すれば演習量は十分です。不安な場合はセンター試験の過去問演習も有効に働きます。

漢文に時間を割くのは難しい人が多いと思います。過去問を有効活用して、得点力をアップして本番に備えましょう!

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※本記事はプロモーションを含む場合があります。

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