龍安寺~静かに語りかける石庭~【佐京由悠の京都の歩き方】

さて、11回目の今日は「龍安寺」をとりあげてまいりましょう。
龍安寺といえば、枯山水の代表的な庭園である「石庭」を擁するスポットとして知られていますね。
実はこの「石庭」、誰がいつ作ったか、諸説あって正確にはわかっていないのです。
そんなミステリアスな龍安寺、まずは歴史から見てまいりましょう!

龍安寺の歴史

(983) 円融天皇の勅願寺として円融寺建立
(991) 天皇没後衰退するも、藤原実能の領有となり、持仏堂「徳大寺」となる
(1450) 細川勝元が徳大寺家の別荘を譲り受け、妙心寺第五世義天玄承を招き創建
(1467) 応仁の乱の戦火により焼失
(1499) 細川政元により再建
(1588) 豊臣秀吉来訪
(1619) 金地院崇伝、方丈前庭の作庭を許可
(1680) 龍安寺石庭が記録に初出

龍安寺のあるあたりは、円融天皇の建立した円融寺の他に、一条天皇の円教寺、後朱雀天皇の円乗寺、後三条天皇の円宗寺が点在していました。

この天皇創建の4つを総称して「四円寺」といいますが、この地は何か王権に関係する地域であったことは間違いないようです。

すぐ近くに宇多天皇の仁和寺もありますしね。

円融天皇の勅願寺として、983年に円融寺が建てられましたが、天皇没後は衰退してしまいました。
しかし、この地はそののちに藤原実能(さねよし)の領有となり、彼の持仏堂「徳大寺」が建てられました。
ここから、実能の家系は「徳大寺家」を名乗るようになります。

さて、この徳大寺家の別荘を譲り受け、妙心寺から義天玄承を招いて創建されたのが龍安寺なのです。
龍安寺は応仁の乱の戦火により焼失しましたが、のちに細川政元により再建されました。

 

龍安寺のみどころ

石庭

龍安寺のイチバンのみどころはやはり、石庭ですね。

この石庭は、「枯山水」、つまり白砂と石組だけで自然を表現する方法で作庭されています。
全部で15個ある石庭の石組は虎の子渡しとも、七五三とも、「心」の字を表しているともいわれ、さまざまな解釈・意味づけがなされています。

そしてこの石庭、いつ作られたか、誰が作ったか、「謎」なのです。

大学受験日本史的には「室町中期の枯山水の代表例」とされますが、そうではなく江戸初期のものであるとする説もあり、本当によくわからない(笑)

コチラの動画では、あえて通説的「でない」説を紹介していますので、よろしければチェックしてみてください!

 

蹲踞「吾唯足知」

蹲踞つくばいとは、茶室に入る前に手を清めるためにおかれた背の低い手水鉢のこと。

徳川光圀の寄進ともいわれるこの蹲踞は中央の水穴を「口」の字に見立て、周りの四文字と共有して「吾唯足知」の4文字を表しています。

この4文字は「われ ただ たることを しる」と読み、釈迦の言葉を図案化したものとされています。

 

龍安寺の周辺スポット

等持院

等持院足利尊氏の墓所で、足利将軍家の菩提寺です。この等持院の霊光殿という建物には、室町幕府歴代将軍の木像が安置されています。

ただし15代すべての将軍の木像があるわけではなく、在職期間が短かった5代義量と14代義栄よしひでのものはありません。
霊光殿にはこれに加えて徳川家康42歳のときのものとされる木像が、石清水八幡宮から移されて安置されています。

 

マキノ省三先生像

上で述べた等持院には「日本映画の父」とも呼ばれたマキノ省三の墓があり、その前には「マキノ省三先生像」と彫られた銅像があります。

マキノ省三は日本初の職業的映画監督であり、マキノプロを設立し、阪東妻三郎尾上松之助といった名優を世に送り出したことでも知られています。この二人は近代文化史でも出てきますね!

 

龍安寺の基本情報

基本データ
・アクセス: 市バス「立命館大学前」バス停下車徒歩7分
市バス「竜安寺前」バス停下車すぐ
京福電車(嵐電)「龍安寺」駅下車徒歩7分
・拝観料: 大人・高校生500円 小中学生300円
・拝観時間: 3月~11月 8:00~17:00 12月~2月 8:30~16:30
*新型コロナウイルス流行前の情報です。

★「龍安寺」についての解説動画はコチラから!
『佐京由悠の中学生からの京都の歩き方~修学旅行を100倍楽しむために~』

〔画像:京都フリー写真素材


「佐京由悠の京都の歩き方」
第1回 清水寺編
第2回 六波羅蜜寺編
第3回 八坂神社編
第4回 智積院編
第5回 三十三間堂編
第6回  【特集】豊臣秀吉ゆかりの地
第7回 南禅寺編
第8回 【特集】琵琶湖疏水~初めて電車を走らせた京都の電化事業~
第9回 平安神宮編
第10回 金閣寺編
第11回 龍安寺編

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